「実年齢マイナス20歳」で人生を考える習慣をつける

厚生労働省は、公的年金の受給開始年齢を75歳まで繰り下げられるようにする検討に入ったそうです。受け取り開始年齢を遅らせる見返りとして年金の支給額を2倍程度に引き上げるということですが、75歳定年がそのうち当たり前になってきそうです。

私が子供の頃は55歳定年が通常でしたから、働く年数が20年長くなることになります。

以前も紹介しましたが、サザエさんの登場人物の波平さんは54歳の設定になっています。私と同い年です。サザエさんの時代は55歳定年が普通ですから、波平さんは定年間近のサラリーマンということになります。

しかし、75歳定年になれば、まだ20年以上働くことになります。55歳定年の時代の35歳の人と同じ状態です。

仕事だけではなくプライベートも発想の転換が必要です。例えば50歳と言えばかつては初老という位置づけでしたが、人生80年が人生100年になれば、50歳の人は昔の30歳と同じということになります。50代は余生の始まりではなく、アクティブに成長を続ける伸び盛りという位置づけに変わってきます。

私は自然年齢をあまり気にしない方ですが、年齢を気にする人は、これからは「実年齢マイナス20歳」で人生を考える習慣をつけると良いと思います。

50歳の人は30歳
60歳の人は40歳
70歳の人は50歳
・・・

そう考えると、人生の見え方が随分変わってきます。

確かに人生100年時代になれば、リタイア後の経済的な不安など、今までよりも大変になることも出てきます。しかし、一方で昔の人よりも自分の時間が増えていきます。20年の時間ボーナスをもらったようなものです。

人間の意識が変わるのには時間がかかります。早く、人生80年時代から100年時代への意識改革を行って毎日の生き方を変えていくことが必要です。そのためには自分の実年齢にこだわるべきではありません。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年1月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。