変化するマナー:「つまらないもの」を人にあげてはいけない

山口浩先生のエントリーがナイスだった。

コート脱ぎ方 罪深い就活マナー

そもそもマナーというものは常に変化している。TPOにより異なるし。どのコミュニティに所属しているかによっても異なる。

昨年売れた、宮崎智之さんのこの本にもあるのだが・・・。「平成しぐさ」のようなものがあり。スーツにリュックはありか、タバコ休憩はありか、焼き鳥の串外しはありか、など社会人の間でも意見が分かれるようなものも多々ある。

個人的にモヤモヤしているのは、会議中や、会食中のPCやスマホだ。これも所属している組織などにより違うもので。メディア企業の執行役員と会食した際などは、彼も部下も皆、スマホをいじっていた。それも、私の話を熱心に聞いてくれていて、メモをとっているからだった。一瞬、戸惑ったが彼ら彼女たちの一生懸命な姿勢に胸をうたれた。もちろん、カラオケのリモコンを握りしめて殴りかかったりはしなかった。

話を就活生に戻そう。よく就活生のマナーが良い悪いという話をするのだが、社会人においてもマナー自体が揺らいでいたり、間違っていたりもし。むしろ、就活生が化石のようなマナーを守り続けていたりすることもある。企業の人事も、マナーが良い悪いではなく、仮に悪そうに見えても、知らないだけではないのかという視点で見て頂きたい。まあ、インターンに行った学生などによると、むしろ企業の人事の方が横柄でマナーが悪かったり。下手に馴れ馴れしくため語を使われると、引いてしまうという声があったりする。

このマナーにおいて、旧態依然としたものは、どんどんアップデートしていくべきだと思う。この見直しは、おっさん世代がどんどん進めるべきだ。

写真AC:編集部

個人的に気をつけていることがあるとするならば、「つまらないものですが」と言って物を渡さないことである。このマナー自体、ドラマなどが劣化コピーを作り出した例なのではないかと思っており。私は「美味しいものですので」と自信を持ってすすめることにしている。地元北海道か、仕事で大変にお世話になっている石川県のもの、あるいは東京の下町のものを渡すことが多く。これがいかに美味しいものなのかをプレゼンすることにこだわっている。

自分で会食の場所を選んだときもそうで。この店がいかに美味しいのか、優れているのかは積極的にプレゼンすることにしている。

というわけで、マナーでがんじがらめになったり、嫌な想いをするのもどうかと思い。相手にとって気持ち良いことにこだわろう。うん。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2019年2月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。