国政に比べて地方選挙は報道もほとんどされず、投票率も低いけれど、私たち一人一人の暮らしにとって超大切。
…と冒頭に書きながら、ごめんなさい、懺悔すると、日本テレビにいた時は、政治部記者も、都庁・都議会担当もしていたことがあるのに、地方政治がこんなに大切だとは感じられていませんでした。
でも、NPOを始めた頃から地方政治の大切さを感じだし、最近は会社を辞めて日本を巡る中で、その地域をその地域らしく彩る、時代に合った地方自治を行えている地域が持つ可能性とパワーに触れまくり、どれだけいい首長さんや議員さんを選べるかがその地域にとっていかに大切かを痛感する日々でした。
国では一足飛びにできないことを、地域で実現してから、広げる。
そんな事例もたくさん教えてもらいました。
地域が抱える課題とどう向き合い、どんな対策を打っていくのか。
どんな街をつくり、みんなの暮らしをどう支えていくのか。
その直接的な舵取りをお願いする人を選ぶのが、地方選挙なんだ、と。
そして、地域を、社会を、今の時代に合ったものにアップデートしていくためには、私たち前後の世代や若い世代が関心を持って投票に行く、みんなの力が絶対に必要。
そうでないと、古い考えでも何も動かなくても組織票がある人が勝ち続けて、政治家も現状もなかなか変えられない。
そうやって、夫がよく大企業病の一つとしてあげる、「『どうせ言っても無駄』症候群」は社会にもはびこっていくのですが、でも、これは、私たち一人一人の投票という行動で、変えていくことができると思うのです。
今回いつもに増してたくさん(FBお友達だけで十数人)の友人知人がそこに挑戦しようと選挙に出ていて本当に頼もしく、新しい若い人や女性が、どんどん、実力と志をきちんと見てもらって選んでもらえることを切望しています。
ちなみに私は、ほかの区になら検索しなくても投票したい人が何人も思い浮かぶのに、肝心の自分が今住まう地域の候補者については誰一人知らない…
ということで、駅前や通りすがりで候補者を見かけたら耳を傾け、選挙公報を読み込んで数人に絞った上でググッて意中の方を決め、投票してきました。
選挙公報に目を通すだけでも、人柄や思いが結構伝わってきます。
さぁ、これをここまで読んでくださるお時間がある方はぜひ投票権という大切な権利を行使しに、投票所にレッツゴー!
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鈴木 美穂 認定NPO法人マギーズ東京共同代表理事 元日本テレビ記者・キャスター
1983年、東京都生まれ。2006年慶応義塾大学卒業後、2018年まで日本テレビに在籍。報道局社会部や政治部の記者、「スッキリ」「情報ライブミヤネ屋」ニュースコーナーのデスク兼キャスターなどを歴任。2008年、乳がんが発覚し、8か月間休職して手術、抗がん剤治療、放射線治療など、標準治療のフルコースを経験。復職後の2009年、若年性がん患者団体「STAND UP!!」を発足。2016年には、東京・豊洲にがん患者や家族が無料で訪れ相談できる「マギーズ東京」をオープンし、2019年1月までに約1万4000人の患者や家族が訪問。自身のがん経験をもとに制作したドキュメンタリー番組「Cancer gift がんって、不幸ですか?」で「2017年度日本医学ジャーナリスト協会賞映像部門優秀賞」を、「マギーズ東京」で「日経ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017チーム賞」を受賞。
2016年以降、厚生労働省「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」「がんとの共生のあり方に関する検討会」「今後のがん研究のあり方に関する有識者会議」、PMDA運営評議会、都庁「AYA世代がんワーキンググループ」などで複数の行政委員を兼任。マギーズ東京公式サイト