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人畜無害。久々に人生相談コーナーに投稿があったので、相談者に許可をもらった上で、掲載。
Q.美大生とSNS
こんにちは。
ムサビで常見先生の「キャリア設計基礎」を
受講している者です。自分が今後活動していく上で
上手くTwitterを活用したいと思っているのですが、
顔を見たことない人と繋がるのに抵抗があり、
名前も本名で使用できず、
不安になりながら毎回投稿しています・・・。私は自分の絵をもっと色々な人に
見てもらいたいと考えています。
しかし、SNSの怖さは
高校までに叩き込まれたせいで、
上手な使い方、良い人脈の繋げ方、
SNSを利用した自分の良さをアピールする方法は
分からないままです。常見さんはご自身の名前や顔を出されていますし、
いる場所もツイートされていますが、
トラブルに巻き込まれるなどの
恐怖はありませんか?
また、上手くSNSを利用するために
気をつけていることがあれば
教えていただきたいです!武蔵野美術大学 デザイン情報学科 1年 いちご(女性)
A.自分のSNSルールを決めましょう
ナイスな質問です。
SNSでの発信、気になるポイントですよね。
普通に友人とのやり取りをしている
SNSですら「炎上」などの問題は起こります。
仲間だけが見ていると思って、ちょっと投稿した悪ふざけが
問題になったり。
何気ない発言が誰かを傷つけることもあれば、
悪意はないのに知らない人から揚げ足を取られたり。
誰かの投稿をリツイートしただけで
誤解を与えることさえあります。
「こいつは○○派なのか」的に。
個人の、しかも、何気ないやり取りですら
炎上リスクがあるのですから。
意見にしろ、作品にしろ、
何かをSNSで発信するのには
勇気がいるわけです、そもそも。
私も数々のトラブルを起こしつつ、
巻き込まれつつも、SNSなどを続けています。
炎上も何度も経験しています。
脅迫状が届いたこともありました。
友達をなくしたことも。
炎上も、明らかに私に過失があることも
中にはありましたが、発言を切り取られたり。
私が書いたもののタイトルだけを読まれて燃えたり。
そんなこともありました。
ただ、意見にしろ、日々の思うことにしろ、
発信せずにいられないタイプなので。
冷静に考えると、
何か大きなメリットを得ているわけでも
必ずしもないのですけれど、SNSは続けています。
本が売れたとか、
ファンからの声が届いたみたいなことは
もちろん嬉しいのですけど、
それ以上に何か
自分で言いたいことを言ったという、
そういう自己満足の部分が
大きいのかもしれません。
書いていて、ふと気づきましたが・・・。
人にとって役立つことを書いていないこと、
あまりにも硬いこととゆるいことの
振れ幅が大きいこと、
まったく工夫をしていないこと。
このあたりが、私のTwitterのフォロワー数が
2万人台後半でずっと伸び悩んでいる
原因なんでしょうねえ。
ムサビの教え子を見ていても、
プライベートのやり取りだけでなく、
アーティストとしての活動や作品を
SNSで発信している人がいます。
受講生同士でも
「え、あなたの作品、誰かわからないまま
タイムラインで見ていましたよ」みたいな
やり取りをたまに目撃したりします。
企業アカウントの「中の人」は
部署内で運用ルールを決めていたりします。
つぶやく内容や、
コメントやDMにどこまで反応するかなどですね。
私は明文化していないので、
まったく説得力ないですけど、
とはいえ、ルールを決めておくと、
炎上リスクも回避できますし、
絡まれたときも冷静になれますよ。
応援しております。
編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2019年5月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。