どうも危ういな、と言わざるを得ない。
既成の法秩序に真正面から挑戦しようとしている人々が現れ始めたようである。
油断大敵。
ここは腹をくくって、今のうちに対処した方がいい。
法は、法である。
既存の制度に欠陥があったとしても、これを端から無視するようなことは認められない。
どうやら住所要件を欠いている候補者を擁立した政治団体は、法的紛争に持ち込むことを意図してあえて住所要件を欠く人を区議会議員選挙に立候補させたようだ。
立候補届出の段階で既に大揉めしており、その様子が録画されていたということだから、選挙管理委員会を相手に訴訟を提起することを視野に入れて一連の行動をしていたと言わざるを得ない。
実質審査はしないという選挙管理委員会の実務を踏まえた上での周到な作戦だったようで、とにかく書類上の形式は整えたようだが、住所要件を欠いていたことは誰の目にも明らかだったようである。
区の選挙管理委員会の事務局レベルでは対処が難しかった事案であることは間違いない。
全国各地で同様の事案が発生する可能性がある。
ここは、総務省が腹をくくって対処方針を明らかにすべきだろう。
今は小さな秩序破壊行為のように思われるが、放っておくとこういうものはドンドン大きくなる。
危ない芽は、早い内に摘むことである。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年5月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。