本を読めば文章が上手くなる!なぜ上手くなるの?

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文章力をアップさせたいなら読書がおすすめです。読書をよくする人は語彙や表現方法が豊かです。同じことを言うにも、複数パターンの表現を有しているため、文章が単調にならずに済みます。

今回は、拙著波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)のなかから関連するエッセンスを紹介します。

本を読むことで思考力が鍛えられるのも理由として挙げられます。ロングセラーとして読み継がれている本には必ずなんらかの理由があります。経営者や政治家はやはり大量の本を読み、表現力を磨いているものです。

読書というのはある種の「知の格闘」です。出された議題に対して、自分なりの回答を考える。その過程を通じて、自分の意見が練り固まり、論理的な文章が書けるようになるのだと感じます。

文章はコミュニケーションの一種。自分の意見や考えのない八方美人的な文章は当たり障りのない分、相手にも響きません。まずは書く前に読書を通じて、自らの思考を固める必要があります。

また、読書は推敲にも役立ちます。自分の文章ばかり読んでいたら、それが正しいと思いこんでしまいますが、他者の文章に触れることで、「この表現のほうが適切だな「この言葉の使い方は間違っていた」と知ることができます。

人に読んでもらう前に、まず自分も他者の文章を読んでみる。これが文章力をよりアップさせるために最低限、押さえておきたい秘訣です。

読書は、自分の思考を知るための効果的な方法です。読書は自分の文章を客観視する機会を与えてくれます。文章を書いていて多いミスが近視眼的になったまま、ちぐはぐな文章を書いていることに気づかないで突き進んでいることも往々にしてあることです。

読書を始めると、本を読む速度を気にする人います。読む速度は人それぞれで、自分のペースで読書をすすめるといいでしょう。人と比較する必要はありません。読書の後は内容をインプットしましょう。読み終わってそのままにするのではなく、記憶に残すためにノートやブログにアウトプットすることも効果的です。

尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
※12冊目となる『波風を立てない仕事のルール』(きずな出版)を上梓しました。