毎日新聞による捏造報道について、毎日新聞社社長に対し14日付で内容証明付き抗議書を送付し、対応を求めてきた。残念ながら、私の求めを全面的に拒絶する回答書が送付されただけで、期限の24日までに何ら対応はなされなかった。このため、毎日新聞社に対し、本日25日以降速やかに訴訟を提起する。
今回の報道は、全く事実の根拠なく、捏造に基づき私を犯罪者相当と扱った。私以外の一般人に対し、人権を侵害する行き過ぎた取材もなされた。いわば「報道の暴力」であり、決して許せない。
一連の記事と取材は、あまりに常軌を逸していた。しかし、度合いの差はあれ、類似の「報道の暴力」はこれまでもあったと思う。標的とされた人たちの多くは、報道機関の圧倒的な力の前に、なす術もなく、ひたすら時が過ぎるのを待ち、泣き寝入りするしかなかったのだと思う。現にそうした実例を垣間見たこともある。
同様のことが再び繰り返されないためにも、私は今回、徹底的に戦う。もちろん、今回の報道でいわれなく「暴力」の標的とされた人たちのため、さらなる規制改革の推進のため、そして自分自身の名誉のためにも、決してうやむやには終わらせない。
訴訟の相手は毎日新聞社とする。
記者個人に焦点があたり、ネット上等で個人攻撃されるのは本意でない。彼らは、正義感にあふれ、隠れた不正をみつけだそうと真剣に取り組んだと思う。不法な行為に及んだ責任は免れないが、その正義感自体は社会にとって貴重だ。若い記者たちの未来を必要以上に傷つけたくない。
今回の最大の問題は、暴走を止める仕組みが社内になかったことだ。これは社長の責任だ。必ず責任をとっていただく。
原 英史
1966年生まれ。東京大学卒・シカゴ大学大学院修了。経済産業省などを経て2009年「株式会社政策工房」設立。政府の規制改革推進会議委員、国家戦略特区ワーキンググループ座長代理などを務める。著書に『岩盤規制 ~誰が成長を阻むのか』(新潮新書)など。
編集部より:この記事は原英史氏がFacebookに投稿された毎日新聞に対する抗議文をベースに作成されました。 原氏に賛同し、他にも掲載されているメディアもあります。記事が拡散され、アゴラでも関連の意見が投稿されるなど社会的な議論が広がりつつあります。