組織って何?地盤・看板・かばんも...な維新だけど最後の決め手は…

長坂 尚登

愛知・豊橋市議の長坂です。
東京のみなさま、おときた駿に投票お願いします。

さて、東京都選挙区から参議院選挙に立候補している友人・おときた駿(前 東京都議)の応援のため、東京に来ています。

豊橋市議選挙は7日間ですが、参議院選挙は17日間もあります。
先々週末に続いて、2度めの東京入りです。

前回は、ただひたすらに8万枚のチラシにひたすらシールを貼る作業をしていました。
(そのシールを貼れないと配れない&そのシールは選挙初日にならないと手に入らない)

先週、豊橋に帰ってきて、月曜日か火曜日か、ふと町を歩いていると、ある医院に選挙ポスターが貼られているのを見つけました。

「これが組織力か…」

そのポスターの候補者は、全国比例の候補であり、医師会などが推している(と思われる)候補です。
そして、そのポスターにももちろんシールが貼ってありました。

選挙スタートは、みな一斉のヨーイドン。

つまり、選挙スタートの木曜から翌週月曜の5日間くらいの間に、

  • ポスターにシールを貼り
  • (おそらく全国数千数万の)医院にポスターを送り(もちろん宛名書きや封入作業も)
  • そのポスターを各医院が貼る

という指示系統が確立・実行されているわけです。
もちろん、これと並行して、その医院に勤める医師・看護師などの方々にも

「◯◯さんに投票するように」

という伝達が届いていることでしょう。

翻って、東京のおときた陣営(+維新の会)

今回、おときたが国政に出ることを聞いたとき、今回は、国政政党から出ることを聞いて、ぼくは少し安心していました。

4月の北区長選挙では、全くの無所属で立候補し、玉砕。
相手は、主要なあらゆる「組織」を固めた5期を目指す84歳の現職でした。

ぼくは今でもどの国政政党にも所属せず、豊橋市議会にいます。
しかし、都道府県議選挙以上に規模の大きな選挙については、政党に所属せず、当選することはほとんど無理ゲーであると認識しています。

国会議員に無所属で当選できるのは、アントニオ猪木さんくらいの知名度が必要です。

だから今回、友人として、彼の人生を慮っても2度の落選はしてほしくなく、無所属でなく、国政政党から立候補すると聞き「安心」していました。

ところが…

  • 地盤(地域組織)・・・市議区議は、ぼくと同年代で若い、かつ、新人議員が多いので雰囲気はいいですが、おそらく僕と同様に、市域から幅広く支持を得た方々が多いように見受けられ、自治会的な組織だったものは見られず。
  • 看板(知名度)・・・大阪を含む関西(大阪放送圏)では圧倒的知名度と良いイメージと思われるが、東京では昨今の議員や候補予定者の言行により、むしろ…
  • かばん(お金)・・・そもそも維新は「企業団体献金を受け取らない(しがらみをつくらない)」ことを売りにしています。陣営のお財布事情まではわかりませんが、少なくとも「潤沢」な雰囲気はなし。昨日、新宿での街頭演説の際、度々、おときたの背景にあった屋外の大型ビジョン(アルタビジョン)に、既存政党の広告が流れて来たのは、対照的というかシュールとしか言いようがありませんでした。

ぼくは、過去2015年に(大阪)維新の住民投票や、その後、橋下さん引退に伴う、府知事市長選の応援にも行きました(当時、維新だった浜松市議(現在は自民)の友人の誘いで)。

住民投票では負けてしまったけれども、両方とも大阪では大きな大きな熱量を感じました。

また、2年前のおときたの都議会議員選挙では、小池旋風による、これまた大きなうねりが感じられ、結果は都民ファーストの歴史的大勝でした。

しかし今回は、それら選挙とは大きく違います。

国政政党所属になったとは言え、結局、おときたの選挙は、これまで同様に本当にボランティア選挙です。

これまでおときたの学生時代や20代の頃の友人たちばかりであったのが、今回は維新の市議区議と、おときたが代表を務める「あたらしい党」の市議区議が加わったものの、手作り感と手探り感はそのままです。

昨日19日金曜、丸一日新宿駅の西と東を行ったり来たりして、8時~20時の12時間ずっと演説をしていました。ぼくも一日それに同行し、裏方していました。

もう何度も聞いてきたおときたの演説。しかし、夜20時前、最後の演説では小さいですが「人だかり」ができるほどに、足を止めて、留まる方がでてきました。「そうだー!」という声援もありました。

内容や話していることは変わりません。むしろ、本人のブログにも書いてあることです。
じゃあ、昨夜、何が違ったかといえば、それは「熱量」だった気がします。

結局、おときたボランティアがどうして、仕事を休んで、有給を取って、時間を作って、集まっているかと言えば、それはたぶんおときたの熱量のため。

正論を言うことも、既存勢力を批判することも、変化を訴えることも、何を言うにしても、それが本当に人に伝わるかどうかの、最後の決め手は「熱量」

本当にこの熱量を持っているのか、あるいは、自分を応援してくれる、自分に票を入れてくれる組織の言うことだけを聞いていれば安泰だから熱量すら持たなくても議員になれるのか。

投票するのはひとりひとりのため、どちらがいいというのはありません。

ただ組織の「外」の方は、投票に行かなかったり、組織の人に投票している限り、いつまで経っても自分の方を向いてもらえることはないのかもしれません。

現在、おときたは6人当選の中、ギリギリ7位で懸命に追っていると、各報道があります。
本当に「蓋を開けてみるまでわからない」状態です。

組織に対して、一矢報いることができるのか。
既得権益層の利益を変える、蟻の一穴におときたがなれるのか。

大げさでなく、本当に「1票差で決まる」のではないかという肉薄です。

今回改めて、人を動かす最後は熱量だと学びました。
おときたの熱量に負けないよう、ぼくも更に豊橋への熱量を高めていきます。

では!


長坂 尚登    愛知県豊橋市議会議員(無所属)
1983年豊橋市生まれ。地元の時習館高校卒業後、東京大進学、コンサルティング会社で働き、10年間東京で過ごす。2012年Uターン、商店街マネージャーとして、豊橋の街づくりに奔走。2013年から内閣官房より地域活性化伝道師を拝命。 2015年商店街マネージャーを退職し、豊橋市議に最年少・無所属で立候補、新人トップ当選(全体8位)2019年現職トップで再選(同2位)。公式サイトFacebookTwitter:@naotoyo84