ALS患者ふなご氏当選を受けてのインタビュー全文公開!

恩田 聖敬

テレビの取材を受けました。せっかく書き起こしたので、ブログにてインタビューの内容を全文公開します。同じALS患者としての思いを語りました!

・これまで病気を持った方が政治に携わっていなかったことについてどう感じていたか?

私がALSを発症したのが約5年半前ですが、正直それまではこの質問自体を考えたこともありませんでした。障害者の世界と健常者の世界は、あまりに掛け離れていることに、自分が障害者になって初めてわかりました。ふなごさんが国会議員となることで、健常者の議員の方々が障害者の世界を実感する機会が出来るのは、素晴らしいことだと思います。

・政治へのかかわりが増えることについてどう感じているか?

私は重度訪問介護という制度を使って、24時間365日ヘルパーさんがついてくれる生活を送っています。私の今の生活があるのは、先輩患者の粘り強い訴えと議員の理解があったからこそです。障害者にとっても健常者にとっても、より良い社会を創るための声を上げるチャンスだと思います。

・国会に届けてほしい思いはあるか?

ヘルパーさんの経済活動(仕事)への利用を許可頂けるように、法改正を是非ともお願いしたいです。このことは、既にふなごさんも強く訴えております。私自身、講演の仕事をしていますが、その際は自費でヘルパーさんを雇っています。働く意欲のある障害者は山のようにいるのに、ヘルパーさんが使えないことが大きな壁となっています。働きたい人が働ける社会を是非とも実現して頂きたいと思います。

・これから政治がどう変わっていくことを望むか?

障害者に対しては、一過性のブームにはして欲しくないです。数年前のALS患者岡部さんへの国会質疑対応や先日の「時間稼ぎですか?」発言など、喉元過ぎれば障害者理解の考えはどこかに飛んでいってる気がします。障害者は自立するために支援を求めています。物乞いではありません。今度こそ、そのことを理解した政治を望みます。

また、障害者に限らず、意欲のある人にチャンスが与えられる社会を見据えた国づくりを望みます。少子高齢化を迎える日本が今後生き延びていくためには、今までの常識を考え直して、あらゆる人の中から『人財』を確保する必要があると思います。我が子が大きくなった時に、「日本に生まれて良かった」と言ってもらえる政治をお願い致します。私も、一国民、一経済人としてやれることをやります!

恩田 聖敬


この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏(岐阜フットボールクラブ前社長)のブログ「片道切符社長のその後の目的地は? 」2019年7月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。