幸せに生きる上で「怒り」は必要のない感情

こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
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以前、「怒りは貧しい人の娯楽」に、妙に納得感がある理由という記事を書かせて頂きました。

acworks/写真AC(編集部)

周囲からみて「それそんなに怒りを出す必要ある?」と言いたくなるようなことにも、怒ってばかりの人が一定数います。私も昔はよく怒っていたのですが、最近は「怒り」という感情は不要と感じるようになりました。

ビジネスの取引でも不誠実な対応をするような人とはお付き合いをしないようにしていますし、もしもそのような対応をされてもその場からさっさと離れて終わりにするようにしています。そのような人に怒っても得られるものは何もなく、時間とエネルギーのムダになるからです。

怒られる覚悟で、Twitterでもつぶやきをします。

賢者はアドバイスし、愚者は怒る

相手が何か過ちを犯した時、その相手に対する態度に賢者か?愚者か?に分かれてしまうと感じます。

仕事の場で部下が失敗をしてしまい、それによって上司が被害を被った場合は賢者はアドバイスをします。「こうすれば次はうまくいくと思う」といった具合です。このようなアドバイスはした方もされた方も得をします。アドバイスをした方は次は失敗されませんから、上司である自分にメリットがありますし、部下からも慕われ尊敬と信用を獲得することでしょう。そして、部下もアドバイスと経験を得られるのでいいことづく目ではないでしょうか。

一方、愚者は怒ります。怒りは感情を吐き出すことで、ストレス解消の効用があります。しかし、怒られることで部下が萎縮したり反感を持つことでスキルアップや経験値の獲得になりませんから、まわりまわって怒ることで上司も部下も損をします。つまり、怒りは短期的に怒る側にメリットがあり、長期的には両者で損をすることになります。社会的な「賢さ」とは合理的・論理的で利益を追求する態度の事を指しますから、怒って損を得る側は愚者と定義することが出来るのではないでしょうか。

怒ると負け

少なくともこの日本という国にいる限りにおいては、「怒ると負け」と私は思っています。相手を暴力でねじ伏せる未開の地であるなら別ですが、この国は法治国家、暴力的な態度で出ることで周囲からの信用を失い損をするのは自分です。ですので、「怒ったら負け」と私は持論を持っています。

そもそも、怒るというのは他責の思考です。「自分は正しい、相手が間違い」という傲慢な態度がなければ怒りを感じることがないわけですから、「自分は間違っていない」という前提の思考がなければ起こり得ない感情なのです。しかし、自分の正しさをジャッジするのは社会であって、自分自身ではありません。そう考えると、怒る人は傲慢で視野が狭いと言えます。

私は昔、ちょっとした事ですぐ怒っていました。まるで瞬間湯沸かし器のように、一度怒ると手がつけられないほど怒りを感じて地団駄踏んで怒りを顕にしていました。が、今はもう怒ることはありません。怒りを感じるような状況を作ったのは、すべて自分に責任があると考えるからです。相手から不誠実な行為をされてしまったら、

「自分のレベルを高めなければ。このような不誠実な人を見抜くにはどうしたらよいか?」

「不誠実を働く事で得をすると考える人と付き合う時点で、自分はまだまだレベルが低い。もっと上を目指そう」

と常に自責の念で考えれば相手に対する怒りはないはずなのです。

怒る資源を自己成長に投資

相手に対して怒る、という行為はとてもエネルギーが要ります。時間もかかりますし、怒りという感情を沸き上がらせるためには、水を沸騰させるようにカロリーが必要です。ですので、怒った後はとても疲れますし、時間を失ってしまいます。

私は怒るためのエネルギーや時間という経営資源を、自己成長に投資するようにしています。怒りを感じるような人間関係は改善が見られなければ、即切って前へ進みます。世の中にはどうしても分かり合うのが不可能な関係が存在しますから、そこで立ち止まっては誰も得をすることはありません。怒るなら、その資源を自分をアップデートすることに投資するのが正しいあり方だと思います。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。