門外漢の私の先入見、固定観念を一撃するような強烈な発言を残して原田義昭前環境大臣・原子力防災担当大臣が閣外に去った。
東京電力福島第一原子力発電所の「処理水」を「汚染水」とばかりにインプットされてきたから、原田氏が「(東京電力の処理水は)思い切って放出して、希釈する以外に、ほかにあまり選択肢がない」と述べたという報道に接した時は、え、そんなこと言っていいの、と内心唖然としたものだった。
原田氏は私が存じ上げている自民党の国会議員の中では本音で物を語る人の一人なので、この発言は考えに考え抜いたうえでの発言だったろうと思っている。
マスコミ報道ではもっぱら「汚染水」となってしまうが、どうやら原田氏は「汚染水」という認識を改めさせたいようである。
原田氏の後の環境大臣を小泉進次郎氏が受け継ぐことになったが、「汚染水」のイメージが色濃く残っている限りは海洋への放出は不可能だろうと思っている。
さて、小泉進次郎新環境大臣は原田前環境大臣の発言をどう受け止めるか。
就任早々、小泉進次郎氏は大きな試練に直面しそうだ。
私は、とりあえず、「汚染水」のイメージを自分の脳裏から取り除くことにした。
あれは「処理水」だ、と思わなければ、とても有効な対策を講じられそうにない。
この方面に関して知見のある皆さんの率直なご意見をお聞かせいただきたい。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年9月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。