千葉市長、“東電批判”報道のNHKに苦言「無駄に対立劇を作らないで」

台風15号により甚大な被害を受けている千葉県で、「千葉市長が県や東京電力の対応を批判した」というNHKの報道を千葉市長自身が即座に否定して苦言を呈し、反響を呼んでいる。

編集部撮影、熊谷・千葉市長ツイッターより:編集部

NHKは12日午前、「停電 千葉市長『県をあげて国に支援を求めていくべきだった』」と題する記事をニュース・ウェブに掲載。記事によると、千葉市の熊谷市長は12日朝開かれた市の災害対策本部会議で、

「過去に例のないレベルの災害で、当初から、もっと県をあげて、国に対し、もっと支援を求めていくべきだった」

(東京電力は)「最悪な事態を想定する意識を持ってほしい」

と述べ、“千葉県の対応の遅さ”と“東京電力の停電の復旧見通しの甘さ”を批判したという。

だが、記事の掲載から30分もしないうちに当の本人がこのNHK報道をツイッターで否定。熊谷市長は、「批判的発言として報道されるのは心外」「東電は全力で復旧活動をしてくれている」「その上で、楽観的な見通しは関係者の対策に影響を与えるので、最悪な事態を想定してやって欲しいとの趣旨」と述べ、NHKに対し「無駄に対立劇を作らないで」「前向きな報道をして頂けるとありがたい」と注文をつけた。

このツイートは12日15時20分時点で4000件以上のリツイートといいねが付くなど反響を呼んでおり、「確かに、1週間かかる地域があると言われた方が対処の仕方を考えられる」「マスコミは安全な場所から適当な報道と内閣改造にお熱だった」「東電が夜通し対応してくれていた」などと賛同するコメントを集めている一方、

確かに、1週間かかる地域があると言っていただいた方が、対処の仕方を考えられますね。

マスコミは安全な場所から適当な報道と内閣改造にお熱だったもんな。
千葉市も東電も超頑張ってたのにそれはスルーとかほんとふざけてると思います。
市内で比較的被害は少なかったけど東電が夜通し対応してくれてたみたいで明け方には電気通じてたのに!!

一部には「実際に県の姿は一切見えて来ないが、市長は満足しているのか?」と厳しい意見を寄せる千葉県民や、

一県民としては、実際に県の姿は一切見えて来ないのですが、市長としては今回の県の対応には満足してらっしゃるのでしょうか?

NHKの「切り取り発言」だけをみて「いくべきだった、ではなく、現在進行形なんだよ」と憤るネット民もいた。

「いくべきだった」
現在進行形なんだよ😓
本当に呑気すぎて、災害時にトップが動けてない県、市、次に出馬しても少なからず次は票は入れない

なお、ツイッター上にはメディアであまり報道されない現地の被災状況や物資などに関する情報が「拡散希望」のコメントともに数多く寄せられており、一刻も早い復旧が望まれる。