「障害児保育園ヘレン」「障害児訪問保育アニー」も幼保無償化の対象です!
2019年10月1日より、3歳~5歳までを対象とし保育所、認定こども園などの利用料が無償となる「幼保無償化」がスタートしました。
無償化の対象は、幼稚園、保育所、認定こども園などだけでなく、就学前の障害児の発達支援についても無償化の対象となります。
フローレンスでは、一般的な保育園やこども園での受け入れが少ない医療的ケア児(たんの吸引や胃ろうなど医療的ケアや医療デバイスと共に生きる障害児)や重症心身障害児を長時間お預かりし、保護者の就労等を支援する障害児保育事業を行ってきました。
「障害児保育園ヘレン」「障害児訪問保育アニー」は、【居宅訪問型保育事業】という保育制度と、【児童発達支援事業】という障害児の発達支援制度を組み合わせた日本初のハイブリットモデルで事業運営をしています。【居宅訪問型保育事業】と、【児童発達支援事業】は幼保無償化の対象となります。
つまり今回の「幼保無償化」により、ヘレンとアニーを利用する該当年齢の子ども(満3歳になった後の最初の4月から小学校入学までの3年間)はすべて無償化の対象となりました。
へレン、アニーの利用料金は、世帯年収と障害の種類や程度によって違いますが、一般的な保育園の利用料金と同水準で、平均月額が26,000円程度となっています。交通費やおやつ等の実費を除き、こうした月々の利用料金が無償となります。
<障害児保育園ヘレン 障害児訪問保育アニー 利用概要>
障害児家庭にこそ就労支援と保育の受け皿を
フローレンスは「障害の有無に関わらず、すべての子どもが保育を受けられ、保護者が子育てと仕事を両立できる社会」の実現に取り組んでいます。
重い障害を持つ重症心身障害児や医療的ケア児を育てる家庭では、子どもの24時間介護のために母親が仕事を辞める例が多いと言われています。
しかし、医療費等の負担も重い障害児の子育てにおいて、親が仕事を失うことは命取りです。
また、親子が24時間密着して社会から孤立することは、子どもが同年齢児や親以外の大人と関わりながら育つ機会を減少させ、虐待や育児ノイローゼのリスクも高めます。
障害児家庭は、より社会的支援を必要としているにも関わらず、保育の受け皿は不足しています。
運営事業者への補助制度が整わないため、ヘレンやアニーのような障害児保育を運営する事業者は増えていない現状があります。
今回の幼保無償化で、障害児家庭が保育という社会資源につながりやすい環境になったことは喜ばしいことですが、全国の障害児家庭のニーズに応えるだけの保育サービスは整備されていません。
フローレンスは、障害児保育事業を2014年にスタートして5年間で首都圏約100名以上の障害児に保育を提供してきました。国内で障害児保育を最も数多く提供する事業者として、新規事業者が参入できる適切な制度設計を求める提言を続けていきます。 障害児保育園ヘレン、障害児訪問保育アニーでは毎月利用者説明会を開催しています。
この秋冬、来年の4月入園に向けて障害児保育をお探しの方はぜひご相談ください。
障害児保育園ヘレン/障害児訪問保育アニーについて 詳しくはこちら
編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2019年10月3日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。