自民都連が都知事候補擁立を高言し、党本部と対決姿勢ならどうなる?

いよいよ自民党の中で、ある種の乱が始まりそうだ。

もう少し楽に構えていればいいのに、と思うが、やはり選挙の恨みは簡単には消えないということだろう。

自民党東京都連は末端組織あげての反小池キャンペーンを繰り広げて、都知事選挙に敗れ、翌年の都議会議員選挙でも大敗を喫したのだから、自民党の地方組織の中枢にいた人ほど当時の怨念から自由になれないのだと思う。

幹事長の二階さんが何と言おうと、総理の安倍さんが何と言おうと、自分たちは反小池を貫くのだ、とでも思っておられるのか。

来年は、衆議院の解散・総選挙が必至の年である。
衆議院議員の皆さんは都知事選挙よりも自分の選挙の方を心配しなければならなくなるはずだから、世論が小池さん支持に動いている時に自民党東京都連執行部の言いなりに反小池の旗を上げるのは難しいはずだ。

官邸サイト

少なくとも東京都の来年度予算が成立するまでは、自民党東京都連として反小池の狼煙を上げるのは難しい。小池さんに反目している東京都連の執行部の方々も、公明党との決定的な対立は開始するだろうから、個人的な感情はさておき、一応は小池さんとの融和関係を演出するはずである。

少なくとも都議会が終了するまでは、東京都連として独自候補の擁立が出来るはずがない。

こういう状況で自民党東京都連が担ぎ上げる都知事候補としてあえて名乗りを上げるのは、よほどの奇人、変人の類だろう。

全国に注目されている都知事選挙だから、それこそ色々な人が名乗りを上げるだろうが、自民党東京都連としてあえてそういう人に肩入れしても何も得るところはないはずである。

無理はしないことですね。
そう、申し上げておく。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年12月23日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。