「モップ頭」「茶髪豚野郎」と呼ばれて 〜「ファッションの自由」

ハフポストにインタビューが掲載された。「ファッションの自由」に関連してである。

「黒髪が正しい」「それが日本人らしい」なんて言ってる時代じゃない。常見陽平さんと“ファッションの自由”

同サイトには、一時、トップに掲載されていた。素晴らしい。人生の夢がかなったかのような瞬間だった。感謝。

ハフポストより

文中にもあるが、私はいつも、特にBLOGOSのコメント欄などで「モップ頭」「茶髪豚野郎」などと罵倒されている。ちなみに、インタビュー原稿のやり取りをしていた際には「金髪豚野郎」という表記になっており。「私は茶髪豚野郎です。金髪豚野郎は他の方かと思います」と赤入れして原稿を戻した。

いずれにせよ、私や、それ以外にもこのように見た目で罵倒する人たちがいる。会社や社会において、面と向かって「モップ頭」「茶髪豚野郎」と叫んだら、問題になるだろう。しかし、ネット上では平気で人を見た目で罵倒する人がいる。しかも、これらが影響力のあるサイトにおいても放置されているのが現実だ。

一方、その生まれ持った容姿、並々ならぬファッションや美容に対するこだわり、情熱から、逆に「あいつは顔だけだ」と言われることもある。イケメン評論家、かっこよすぎる大学教員と呼ばれることもあり、そのたびにニコリと笑いつつも、人は私の何を見ているのだろうと不安になることがある。

このエントリーは公開直後からSNS上で拡散され。好意的なコメント、見た目で人を決めつける日本社会の生きづらさなどが投稿された。問題提起することができ、嬉しい。

もっとも、見た目だけで何かが変わるわけではないということについては警鐘を乱打しておく。大企業も含めて、自由な服装や、フリーアドレス制などが導入されており「イノベーションを起こす」などと息巻く人事担当者がいるが、かたちだけでも何も変わらないのである。

ファッションを楽しむ自由、自由な格好で働く環境、さらにはおしゃれを心から楽しむことができる社会をめざして、私は前に進む。友よ、一緒に前進し、権利を勝ち取ろう。


編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2020年1月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。