こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
昨日からいよいよ第5期「維新塾」がスタート!ということで、日帰り弾丸スケジュールで大阪に行って参りました。
けっこう早めに会場に着いたのに、すでに座席はほぼびっしり埋まっており最前列へ…(笑)。
本日は維新政治塾第5期生がスタートし、私はチューターとして参加。講師の三浦瑠麗さんからのお話はここ数ヶ月で最も聞きたいテーマだった。
自民党に対して、いかにして明確な政策思想を打ち出すか。まさにマーケティングの発想が必要。 pic.twitter.com/XEZbiH68uS— 藤田文武(衆議院議員 日本維新の会 大阪12区) (@fumi_fuji) January 25, 2020
講義スタート後は撮影禁止だったので画像はないのですが、講師はテレビでもお馴染みの国際政治学者の三浦瑠麗さん。
「日本人の価値観 -維新がなすべき政策-」
というタイトルで、分析結果に基づいた政党マーケティングについての講義を拝聴しました。
この講義で使われた分析データと論文は、なんと「山猫総合研究所」のサイトで無料公開されています!
この分析では主に「社会保守⇔社会リベラル」「経済ポピュリズム⇔経済リアリズム」という分析軸が設定されています。
日本人はアメリカなどと比して極めて中庸な価値観を持っていつつ、「社会保守・経済リアリズム」サイドが多数派となっています。
そして自民党が圧倒的に強く得票しているのが「社会保守✕経済リアリズム(外交安保リアリズム✕経済リアリズム)」の層で、ここに食い込まない限り野党が自民党を打ち任せることはありません。
すんごくはしょって気になった話の要点をまとめますと、
・与党(自民党)への投票に最も影響するのは安保・憲法イデオロギー
・自民党は外交安保リアリズムで明らかな比較優位を得ている
・立憲民主は外交安保リアリズムでも中道層から一定の得票をしているにもかかわらず、リベラルに舵を切りすぎている(政権交代目標から逆走)
・にもかかわらず、立憲民主党は社会リベラルを取り切れていない
・現状は自民党が社会リベラル層を取っているが、その状態が長く続くかは疑問
・「経済リアリズム✕社会リベラル」の属性を持つ『リバタリアン』層が空きポジションで、維新が狙うべきはそこ
といったところでしょうか。
ちなみに設問に答えていくと、私は完璧にこの「リバタリアン」層に入ります^^;
外交安全保障ではほぼ自民党と同じポジションを打ち出しながら、社会リベラル層に響く政策を打ち出して差別化していく。
その観点からすると、養育費サポートや同性カップルによる里親認定など、大阪が国に先駆けているスタンスは極めて正しいということになります。
なお今回の国会代表質問を見ていると、立憲と合流さえしなければ国民民主党はこのポジションを狙える立ち位置になり、維新と競合する可能性があります。
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一方で三浦瑠麗さんは社会リベラル層が開拓すべきターゲットであることから、「維新は安易に『保守』という言葉を使うべきではない」とも話されていました。
ただ純マーケティング的に言えば、新客の獲得と同時に顧客の維持も重要になるので、安全保障リアリズム層を保持し続けるバランスが難しいところです。
いずれにしても、日本の政党やこれまでエビデンスやデータをあまり重視せず、雰囲気で流されて「選挙プランナー」と呼ばれる人たちの戦略に流されてきた面があります。
こうした知見に基づきながら、自民党と本質的な対立軸を持てる政党へと成長できるよう、引き続き研鑽を重ねていきたいと思います。
維新塾は今年10月まであと9回、卒業できるように頑張らねば…(汗)。
乱筆ながら、本日はこんなところで。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2020年1月25日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。