昨年から、自民党財政再建推進本部のアドバイザーを務めています。今年度の会合が、2月4日(火)から開始されました。佐藤啓議員が会議の内容をツイートしているように、「改革工程表2019」「中長期の経済財政試算」について内閣府から説明がなされ、活発に議論が交わされました。
経済財政試算については、1月17日の経済財政諮問会議で資料が公表されていますから、御覧ください。
中長期の経済財政に関する試算(2020年1月)のポイント:内閣府
私からは下記を申し上げました。
- デフレ下に財政出動をすることに反対ではない。しかし、インフレになったり、国債の金利負担が増しても、公共工事と違って社会保障を削るのは困難である。
- 他方、2025年の団塊世代の後期高齢者入り、2040年の団塊ジュニア世代の高齢者入りに向けて、日本の社会保障負担は高まっていく。少なくとも2040年以降の日本社会を念頭に、中長期の経済財政政策を検討するべきである。
- 内閣府の予測は2029年までの予測となっている。今後の経済財政政策を考える上では、社会保障も含めて2040年までの見通しを持つ必要がある。
昨年のエントリーでも、同様のことを話しています。
なお、消費増税や所得税増税に賛成ではない理由は、昨年の参議院選挙の時に書いたエントリーがありますので、再掲しておきます。
1月からの国会論争を見ていても、社会保障や財政に関しての本質的な議論が少ないなあ…と残念な気持ちでいます。与野党と共に、社会保障の未来について真摯に政策論争がなされることを強く期待します。
編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2020年2月9日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。