岡村隆史の風俗発言
どんな目的で、どんな意図で発言したのだろう
笑いがとれるとでも思ったのだろうか
今回のコロナをめぐる対応においても
風俗店で働く人に対する配慮が議論されていることを知らなかったのだろうか
こういう人が売れてしまうお笑いの世界にひたすら絶望する— 常見陽平 (@yoheitsunemi) April 26, 2020
この件、人類滅亡の危機にもつながると直覚し、満腔の怒りをこめて岡村隆史を弾劾すべくかつてない力で新品のMacBook Pro16インチモデルのキーボードを叩きツイートしたが、熱心な岡村隆史信者から絡まれ、逆に無慈悲な鉄槌を振り下ろされてしまった。
「深夜番組だからいいじゃないか」「リスナー以外が文句を言うな」「いやなら聴くな」など、よくあるテンプレ的なコメントで絡んでくる輩もいた。「(これを記事化した)藤田孝典が話を切り取って拡散した」という批判も頂いた。
「ちゃんと聴いてから批判しろ」ということだったので、radikoタイムフリーで聴いた。なるほど、やっぱり酷かった。たしかにSNSで拡散した記事のタイトルの文言とは完全にイコールではない部分がある。風俗談義のコーナーで、コロナで風俗にいけないというリスナーからの相談に応えるものだった。コロナはおさまり、風俗に行ける日がくる、その頃にはお金に困った女性が数ヶ月働く、そこがチャンスという趣旨だった。
公共の電波で、いまするべき話ではないのではないか。「嫌なら聴くな」という意見も例によってあったが、いやいや「嫌でも聴こえてしまう」ことがあるのがラジオだ。「岡村隆史の風俗好きは有名」「岡村隆史という人間をわかっていない」という開き直りともとれる釈明があった。経済的困窮者に対する視点が薄弱だと言わざるを得ない。公共の電波でするべき話ではない。
岡村隆史さん「コロナと風俗嬢」発言、ニッポン放送謝罪 #新型肺炎 #新型コロナウイルス https://t.co/C9HsgDTILH
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) April 27, 2020
番組からの謝罪声明があった。しかし、岡村隆史からのものではない。
岡村隆史は幼稚だ。人権を踏みにじる。我々たたかう市民は岡村を徹底的に糾弾するべきだろう。今こそ大衆的反逆の狼煙をあげ、弾劾するべきではないか。岡村の発言に「ナイナイ」とNOを突きつけようではないか。
岡村への怒りは燎原の火のように燃え広がりつつある。岡村は「チコちゃんに叱られる!」にも出演している。ぜひ、チコちゃんには岡村を糾弾して頂きたい。
聴取率アップに狂奔し、生活困窮者を嘲笑し、さらには風俗好きを公言しつつも実は風俗店やセックスワーカーへのリスペクトすらない岡村隆史の反労働者性、欺瞞性、瞞着性を白日のもとにさらし、そのブルジョワ性を糾弾し、弾劾することをチコちゃんには期待したい。
それこそ、本人ではなく番組が謝罪すること自体が「ボーっと生きている」ことに他ならない。明日の糧食もままならず、生命の危機すら感じる時代である。そんな時代にぼーっと生きている岡村に対し、チコちゃんと、たたかう市民は怒りの火柱を断固として燃え上がらせるべきではないか。「暗黒の世紀」とは決して「絶望の世紀」を意味しない。どん底の底が破れるとき、そのときはじめて光まばゆい世界が開けるのである。
そもそも、私はチコちゃんの「ぼーっと生きている」発言自体に疑問を抱く派ではあったが、敵の敵は味方である。チコちゃんには党派性をこえて、岡村隆史弾劾に立ち上がってもらいたい。
岡村隆史は憤激する市民の闘いに直面していよいよ断崖絶壁に追いつめられ、顔面蒼白だ。岡村の悪辣な本音に対して、腹の底からの弾劾を叩きつけよ。
編集部より:この記事は千葉商科大学准教授、常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2020年4月28日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。