コロナウィルスの感染拡大がピークを超え、経済活動が再開されると「新しい生活様式」が問題になってきます。
以前こちらのブログで問題提起したように、ファストフードや、居酒屋のようなカウンターにたくさんのお客が並ぶ座席配置は、どう変わるのでしょうか?間隔を開けなければ営業できなくなれば、坪当たりの売上が減少し、価格に転嫁せざると得なくなります。日本のリーズナブルな飲食文化は消えていく可能性があります。
同じように気になるのは、飛行機の座席です。
エコノミークラスは隣の席との座席間隔が狭すぎて、「新しい生活様式」にはそぐわないサービスになります。
感染リスクを避けるために、座席の間隔をしっかり確保するとなれば、エコノミークラスを廃止して、ビジネスクラスとファーストクラスが標準ということになってしまいます。
そうなれば、航空券の価格は上昇し、飛行機での旅行は、限られた人だけの贅沢なものになってしまいます。
コロナウィルスのワクチンが開発されたり、感染リスクがないことが証明する方法が確立すれば、そのような心配は杞憂に終わるかもしれません。
しかし、当面は厳しい感染リスク管理が行われますから、ビジネスにせよプライベートにせよ、飛行機の利用は制限が大きく、利用できる人の数は限られます。
さらに、特にLCC(格安航空会社)を中心に経営不振になった航空会社が市場から淘汰されれば、これも価格上昇圧力になります。
航空会社の選択肢が狭まり、供給の減少とソーシャルディスタンスの要請から、航空券の価格が上昇していく。そんな事態には、なって欲しくないものです。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年5月15日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。