黒坂岳央(くろさか たけを)です。
■Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka
先日、株式会社Creative2が運営するENCOUNTというニュースサイトの取材を受けた。最近、ビジネス誌・プレジデントでコロナ禍についての経済記事をちょくちょく書いているんだけど、記者の方はおそらく拙記事を見ていただいたのだろう。「コロナ後の日本はどうなるか?についてお話を聞かせてほしい」について語らせてもらった。
記事のリンクを貼るので、ぜひ見てもらいたいと思う。コロナの話題で心が荒んでいる人もいるけど、捨てたもんじゃないと思った。
インタビュー記事:【アフター・コロナ】ギフト店経営は業績アップ ソーシャルディスタンスで気付いた人との絆
短期と長期的な違い
正直、短期的にはネガティブな話題は少なくない。コロナ禍については経済的な不況も来るだろうし、ウイルスそのものも懸念点はたくさんある。
だけど、物事は短期的に見ると悪いことでも、長期的に見るとチャンスの転換ポイントだったりするから人生は面白い。筆者は長い間、経営している高級フルーツギフトショップ・肥後庵はGoogle検索だけで売上を増加させてきた。けど、Googleのコアアップデートが続いたことで、検索結果上位表示が難しくなり、売上の伸び悩みの憂き目にあっていた。
だが、これによって「広告を使わないで売る」という経営から、「広告スキルを高めて売る」という真逆のやり方に注力するきっかけを得た。広告をハンドリングするようになって開始後、売上高は数倍になったので、「災い転じて福となす」ということが世の中にはあることを理解しているつもりだ。
コロナショックも短期的には尊い人命が奪われたり、経済的な不況に襲われる。悲しいことだ。けど、長期的にみるとオンラインで新たなサービスが生まれたり、労働生産性向上のきっかけだったりとイノベーションの起点にもなり得る。コロナショックへの大局的な見方としては、短期的にネガティブ、長期的にポジティブというのでいいと思う。
コロナは人を遠ざけたが、心までは遠ざけられない
ソーシャルディスタンスによってコロナは人を物理的に遠ざけてしまった。人の往来を止めることで経済活動もストップ、経済的な不況はこれからやってくるだろう。けど、コロナは人を遠ざけたがその逆に「人の絆」、心を引き寄せたと思っている。
同記事のインタビューで答えさせてもらったが、今年の母の日の商戦の主力商品である「フルーツ&カーネーションのセットはコロナの影響も手伝い、昨年の4倍以上の売れ行きとなった。
お客様がこの商品に同梱する一筆箋(メッセージカード)には、「今年はコロナで直接会いに行けないから、フルーツに感謝を伝えてもらいます」という趣旨のことが多く書かれていた。コロナで人の心が荒んでしまったような話も聞くけど、このウイルスの驚異的な感染力を持ってしても、人の心までは遠ざける事はできなかった。我ながらクサイセリフで恐縮だけど、ホントそう思う。
ウイルスによる出会いと別れ
オレはウイルスの感染拡大によって、ビジネスで多くの出会いと別れを経験した。
頂いていた複数の講演依頼がコロナで中止になった。その中には、国立研究開発法人からの依頼によるものもあり、非常に大きな会場でお話をさせてもらうものもあった。「今後の新たなビジネスチャンスにつながる」と楽しみにしていて力を入れて準備をしていただけに、このキャンセルの落胆は大きかった。また、クライアント企業の予算縮小により、ビジネスがなくなってしまったものもあった。担当者とは個人的にも仲良くなり、これから更に盛り上がる兆しがあっただけに、残念でならない。
だけど、その一方で新たなビジネスとの出会いも増えた。コロナ禍で記事を書いていると、取材を受けたり執筆依頼を頂いたり、その他ビジネスで声をかけられる事が増えた。ウイルスは別れのきっかけにもなったが、新たな出会いのチャンスにもなった。きっと、長期的にトータルで見ればプラスの結果になると信じている。
新型コロナウイルスは多くの人に感染はしたけど、その結果逆に人々は心を寄せ合うようになった。やっぱり人間は社会的な動物なのだなと改めて痛感した。