テキサス州のアボット知事は、経済活動の段階的な再開の巻き戻しを決定した。新型コロナウイルス感染者と入院者数の急増を受けた措置。26日に公表された行政命令は特定のビジネスとサービスの業務を制限するもので、主な柱は以下の4点。
・全てのバー並びに売上高のうちアルコール飲料が51%を占める関連施設は閉鎖、デリバリーあるいはテイクアウトのみ営業可能
・レストランの店内営業を認めるが、稼働率は6月29日から50%以下へ引き下げ
・筏やゴムボートを使用するレジャー施設の閉鎖
・野外での人の集まりは100人以下、一部の例外を除き各地方政府の承認が必要
今回の決定を下す直前の25日には、経済活動の再開を一時停止する行政命令を発表。経済再開計画における次段階への移行は一時停止した一方で、これまで活動再開が許可された企業は既存の定員制限を守った上での事業継続を認めていた。その他、さらに同知事は病床確保を狙い、ヒューストンを含むハリス軍など4郡で緊急性のない手術延期を決定した。
なおテキサス州は4月20日から経済活動の再開を手掛け、一時はレストラン利用状況などで早期の外出禁止措置緩和の好影響がみられていた。
チャート:テキサス州での新型コロナウイルス感染状況
経済活動の再開の一時停止に踏み切った州はテキサスだけではない。5月1日から経済活動の再開に着手していたが、フロリダ州のデサンティス知事は25日、記者会見で経済活動再開を2段階で一時停止すると発表。6月第1週にバーやパブの店内での営業稼働率を50%へ引き上げるなどを含めた第2段階に進んでいたものの、以降に感染者が急増し一時停止を余儀なくされた。
チャート:経済活動再開、着手時期
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK -」2020年6月26日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。