国と都の方針が空中分解。混乱の中、「特別な夏」のお盆が始まる…

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

8月6日。広島に原爆が落とされてから75年が経過しました。

改めて戦火の犠牲になられた先人たちに祈りを捧げるとともに、平和への誓いを新たにして参ります。

さて8日6日、小池百合子知事が臨時記者会見を行い、改めてお盆の帰省や夏休みの旅行を控えるよう都民に要請を行いました。

多くの方が指摘をしている通り、一方で安倍総理は帰省等の自粛要請を見送っており、異なるメッセージが少なくとも都民に対しては明確に出されていることになります。

小池知事のコロナ対応については後手や調整不足が多く、私自身批判することは多い立場ですが、これは問題を先送りにし続け、地方自治を軽視してきた政府の責任も大きいと思います。

そもそも国は地方に権限を与えない中途半端な法律を作りながら、一時的な対応はすべて首長たちに「丸投げ」するというスタンスを取り続けてきました。

武器を与えずに戦場へ、しかも最前線に立たせるようなものです。

これに対して我々も大阪府の吉村府知事を先頭に、一貫して都道府県知事に対処権限を与える法改正を訴えてきましたが、現時点においてもなんら改善はなされていません。

私個人として言えば、感染症対策を十分に行った上での帰省や旅行であれば問題はないと考えています。

ただこうした状況下(権限なき闘いの中)で感染拡大を批判され、さらに「GoToトラベル」から東京都だけを外されたわけですから、小池知事が緊急回避として今日の記者会見内容を発表するのもやむを得ない面があるとも思います。

すでに「陽性者」の数だけで判断すれば、大都市や沖縄を中心に東京以上となる地域も出てきました。

にもかかわらず、明確な基準もなくGoToを中心とする経済再開に突き進み、本質的なメッセージ(例えば経済再開に向けて指定感染症を外すなど)を出さずに責任だけを地方自治体に押し付ける政府の姿勢は大いに疑問です。

「新型コロナは変わりつつある。国は現状をしっかりとアナウンスすべきだ。」

上記の青山まさゆき議員の提言も参考になると思います。

煮え切らない政府与党を突き動かすため、党内で特措法の改正案の策定が進めています。

都民の皆さまには政治の不作為により不安な思いをさせ申し訳ない気持ちでいっぱいですが、お盆の間もできる限りの政策提案を行い、現状を打破するように努めていく次第です。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2020年8月6日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。