NY市とサンフランシスコ市と言えば、全米で最も家賃が高い都市として知られます。
かたやウォール街、かたやシリコンバレーを抱え、高給取りの会社員が後を絶たなかったためですよね。しかしコロナ禍を経て、完全に貸し手市場だった両都市に予想外の地殻変動が起こっています。
こちらをご覧下さい。
NY市の賃貸物件が急増しているのですよ。特に都市のど真ん中、マンハッタンでは前年比28.0%増の2.8万件と過去最多を更新しています。
当然ながら家賃も下落し始め、6月はマンハッタンで前年比4.3%下落の3,350ドルでした。下落率は、不動産情報サイトのストリートイージーが集計を開始した2010年以降で最大となります。
同様にサンフランシスコ市も、7月に家賃(1ベッドルームの中央値)は前年比10%下落の3,202ドルとなりました。6月には12%近くも急落しており、5%以上の下落は2月以降、5カ月連続です。
(作成:My Big Apple NY)
不動産市場は賃貸が占める割合はNY市が68%、サンフランシスコが52%と過半数なだけに、コロナ禍が与えた変容のマグニチュードは相当大きくなりそうです。
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK –」2020年8月18日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。