オンラインサロン「氷河期世代と学生のための英語塾」は氷河期世代や現役の学生で「仕事や就活に役立つ英語」を学びたい方々を対象にした低額(無料期間30日、以降200円/月)のオンラインサロンです。経済・政治を中心とした話題を英語で学んでいきます。
先週のテーマはアメリカの大統領選に向けた候補者の受諾演説がおこなわれた「全国党大会」についてでした。
とりあえずwikiを見てみると
2020 Democratic National Convention
2020 Republican National Convention
長い!ちょっとこれを全部読むのは厳しいですね。
全国党大会の歴史は古く、最初の全国党大会は民主党のそれで1832年です。このため当初の役割からは当然その意義などは変化しています。
全国党大会の役割の変化と21世紀におけるその意義についてのMichael Barone氏の論考がこちらです。
Goodbye, After Nearly Two Centuries, to the National Conventions
今回の民主党大会は8月17日から20日までの4日間、共和党大会は翌週の24日から27日の4日間開かれました。最終日にはそれぞれの大統領候補の指名受諾演説がおこなわれました。
バイデン氏の受諾演説に関する記事ではファッション雑誌VOGUEのサイトの以下の記事が興味深かったです。
DNC 2020: The 8 Key Moments in Joe Biden’s Acceptance Speech
この記事を書いたStuart Emmrich氏はVOGUEのウェブサイトの「政治・気候変動・社会責任」などの分野を強化すること目指して昨年デジタル部門の編集者として就任したのですが、すでに退任することが決まっています。VOGUE(米国本誌)の編集長は「プラダを着た悪魔」のモデルになったAnna Wintour氏ですが、彼女が政治記事をウェブ版で強化しようとしていたのは興味深いです。
トランプ氏の受諾演説に関してはCNBCのJacob Pramuk氏が演説とファクトチェックを記事にしています。
Here are the key moments from President Trump’s Republican National Convention speech
他にもオンライサロンでは様々英文記事を紹介・解説しました。今日はその中からMichael Barone氏の全国党大会の役割の変化を論じた記事の解説を抜粋します。
Goodbye, After Nearly Two Centuries, to the National Conventions
タイトル含めて814語、全19段落で構成されています。
- 1段落目 この文章は7月24日に書かれており、本来であれば民主党全国大会の後であったはず。典型的な仮定法なので英作文の参考になります。
- 2-3段落 コロナの影響で延期&バーチャル化の方向
- 4-6段落 個人的な経験談、全国党大会が変わるべき時期に来ている
- 7-8段落 1950年代以前は全国党大会の形式に意義があった
- 9段落 長距離電話と飛行機の利用拡大により、一同に会する意義が薄れる
- 10−11段落 いくつかの「サプライズ」はあったものの次第に大会の儀式化が進んだ
- 12段落 McGovern–Fraser Commissionの影響について
- 13段落 1972年以降は主にテレビでの指名受諾のショー化が進んだ
- 14段落 例外的な「ハプニング」について
- 15段落 政党はTVショー化により宣伝効果が見込め、TV局は政治コンテンツを獲得した
- 16-17段落 21世紀に入ってからコンテンツとしては弱くなってきている。
- 18−19段落 全国党大会は本来の意義を失いつつある。コロナは変革の機会だが、お祭りの伝統が終わることへの一抹の寂しさもある。
政治用語の補足
Joe Biden had gotten a bounce from his acceptance speech
Post-convention bounces have become minimal.
大会後・指名受諾後に支持率が上がる現象
The conventions’ folderol — eloquent keynote and nomination speeches, hourlong demonstrations, multiple ballots (103 for Democrats in 1924) — were not just entertainment but ways of working out what parties from dozens of states really stood for.
1968年以前は指名に向けて代議員による投票で過半数を取れないと投票をやり直していた。
10-12 段落はアメリカの選挙史における個別のエピソードなので飛ばしましょう。
日本とあまりにもシステムが違い驚くとともに勉強になります。アメリカ独特の大統領選挙に向けたプロセスを学べる興味深い内容だと思いました。
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