成功する人は「手放す勇気」を持っている

コロナショックで厳しい経営環境に悩んでいる人がいる一方、このピンチをチャンスに変えている経営者もたくさんいます。

そんな元気な経営者を見ていると、ある共通点が存在するように思います。

それは「手放す力」を持っていることです。

fujiwara/写真AC

今までやってきたことを、躊躇なく諦めて、経験したことのない未知の世界に踏み込んでいく。そんな柔軟性と勇気があるのです。

この「手放す力」は、過去の成功体験を持っている人ほど、手に入れることが難しくなります。今までうまくいっていたものを否定して、止めるのは簡単では無いからです。

例えば、有名大学を出て、一流企業に就職し、レールに乗って人生を歩んできたような人は、そのレールから外れる勇気をなかなか持てません。

あるいは、会社経営がそこそこうまくいっていた経営者は、自分が手がけた事業に愛着があり、環境が変化してもこだわりを捨てられません。だから、危機に陥ると、むしろ今までやってきたことを更に守ろうと努力してしまい、さらに事態を悪化させていくのです。

過去の成功体験を持たない人の方が、チャンスを手に入れられるマインドセットを持っています。過去のしがらみにとらわれず意思決定ができるからです。

過去にこだわって危機に陥っている人は、過去を全て手放すとどうなるか思考実験してみることです。そこで、これから何をすべきかゼロベースで考えられれば、自分がこれからどうすべきかがクリアに見えてきます。

後は、その過去を「手放す力」が発揮できるかで、これからの人生が決まるのです。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年9月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。