日本人の「協調性」がいい面に出ているGoToだが、Eatは失敗の香り

永江 一石

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Go Toトラベルが東京でも始まりました。東京都民がGo Toトラベルに参加するとその効果は4000億円といわれるそうで、日本全国の観光地や宿泊、飲食やお土産やから農家、漁村の第一次産業までその効果は計り知れない。マグロの価格だってこのとおり(赤線)

3月あたりからここ数年で一番安くなり8月になっても需要が伸びず3年比で13%くらい安い。飲食店の需要が減ると第一次産業にも影響するのである。牛肉の卸価格に至ってはここまで落ちました。


4月なんて昨年の3割安です。畜産農家も息も絶え絶えのはず・・・・。

Go Toキャンペーンはそういう意味では旅行業だけではなく、旅行業、運輸、宿泊、飲食、地場産業から第一次産業まですべて潤ういい政策である。小池百合子がいちゃんもん付けたおかげで2ヶ月も東京参加が遅れた。本当にどうしてくれるんだ。この間にどれだけたくさんの人が倒産したり解雇されたりしたと思ってるんだ。「守ろう高齢者、死ねよ現役」というわけですか。

日本人のいいところでもあり、悪いところでもある協調性。マスク強制やコロナ脳では悪いところに働いて同調圧力となったが、Go Toではいいところに働いていると思う。じゃらんなどの旅行サイトもサーバエラーばかりでどれだけアクセスが集中しているのか。安くなるというのもあるが、困ってる人を何とかしようという結束力が働いているのは確か。

Go Toのトラベルや自治体の補助金で一人15000円の旅行が2500円になったりする今、怖い怖いで家に閉じこもってる自粛厨も払ってる税金で我々が経済回すのって最高だね!合宿自動車免許も適用がおかしいとか言ってるが、別にイイと思う。そもそも経済を回すためなんだから、免許取ったらクルマも買う。そもそも日本は若者にとって、とっても不公平な税制なんだから、若者にメリット出すのは優先しても良いくらいだ。

政治生命を賭けてこのイベント通したという菅さん。肝っ玉が据わっていると思う。これで感染拡大して死者るいるいになった時は責任を取るつもりだったということだが、おそらく事前にきちんとした専門家のレクチャーをしっかり受けて理解した上で決断したのだろう。いまだに無症状と軽症も入院させろと医療崩壊させる気満々のアホばかりの田舎知事たちとは全く違うね。

しかしこのままではGoTo Eatは失敗に終わる

ちなみにわたしの縄張りの調布の近くは今現在で

ぐるなびで検索すると25店
HOT PEPPERは40店
食べログ 50店・・・・!!(Tポイントで戻る)

見るとほとんどチェーン店。自分はあまりいかないところばかり。人気の高い個人店はそもそも有料で出稿していないから、ほとんど参画していない。正直自分は全然使えない・・・・・。宴会や飲み会で使うような店ばかりである。まあ、そういうとこはコロナで潰れそうなので救済という点ではいいかもしれぬ。地元の人気店とかはすでに人出は回復しているし・・・。

Go To イートでポイント荒稼ぎ、1品だけ注文「トリキの錬金術」に鳥貴族が「悩んでおります」

ディナーで1000円のポイントバックがもらえるから298円の注文だけして702円稼いで回るという暇な人がいるらしいが、そのポイントはまたぐるなびでしか使えないのでいずれどこかの店で消費はされる。別にいいじゃないか。どうせ使えるのはチェーン店の居酒屋ばっかりだ。他の店で稼がれたポイントも鳥貴族で使われるケースもあるだろう。

Go Toキャンペーンが「せっかくだから豪華に旅行してお金をどんどん使おう」になっているのに、Go To Eatは「せこく飯代を浮かそう」になっちゃってるのである。貧乏な人はめちゃくちゃ嬉しいとは思うが、昼飯代を政府が援助みたいな感じで、「せっかくだから豪遊しよう」という経済の拡大にはじぇーんじぇんテンションが上がらないのです。やはり

お金を使ったら使っただけ帰ってくる

という仕組みでないと豪遊はしにくく、せこいヤツばかりが喜ぶことになって本当に飲食店が潤う感じがしないのである。

しかし、それよりこのGo To Eatは使うのがめちゃくちゃ面倒くさい。
基本的には

1 使える店はどこだ
2 予約サイトで場所から探す
3 予約できるところだけだぞ
4 その中から選べ

という制限されたハンパなく面倒な手順を踏まないといけないからだ。
↑の中島氏も言っているが

なんで電子決済1回あたりにしないのだ!!

である。電子決済には店舗名が出るわけで、それで名寄せするとかいくらでもできるだろう。食べた総額の半額くらいで最高額5000円くらいにしてくれれば素晴らしくテンションが上がる。1000円くらいだとビールジョッキ一杯サービスくらいの感じだが、半額ならガンガン食べるし、家族で行くし、高い店にも行くが、「1人あたり」というのがわからないので総額になる。これが旅行と異なるので予約サイト経由にしたのだろうが、これでは外食需要はあまり多くは伸びないと思うのです。

Go To EatよりGo To Shopping

で、コロナで影響を受けたのは、飲食店だけではなく一般の小売店も大きくダウンしている。であれば、電子決済と紐付けで

Go To Shopping

にしてしまえばよい。Go To Eatも旅行もショッピングに統合して「電子マネーで決済したら」にする。消費税をたった2%減税するより、2%の消費税分を充当してこれをやる。消費税収は年間22兆円だから、2%分としても5兆円以上。昨年の『キャッシュレス・消費者還元事業』が5%バックで総額3500億円だったから、これの10倍以上の予算です。

買い物しても食事してもキャッシュレスで20%バック

にしてもらっても総額は1.4兆円だから、消費税2%分を原資にしても1/3くらいしか使えない。これで世の中の経済は恐ろしく回り出す。消費税を2%限定的に下げて販売業者のシステムがメタメタになっても、支払うほうはたいしてメリットを感じないが、買い物したら20%バックなら買い物や飲食しまくりますよ。お金使ったもん勝ち!!

脱税のために現金決済しかしない店舗も、みんなキャッシュレスを導入。税収も増えて日本は活気を取り戻します。
菅さんの目にコレが止まりますように・・・・

金持ち父さんのバイブル的なのがKindleの日替わりセールに来てました。90年も前に書かれたやつよ


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2020年10月6日の記事より転載させていただきました。