「超eスポーツ学校」が発足しました。

中村 伊知哉

超教育協会と日本eスポーツ連合JeSUが提携し「超eスポーツ学校」を設置しました。

eスポーツに関心を持つ大学、専門学校、小中高校のコミュニティを形成し、有識者にも参画いただき、共同カリキュラムの作成や研究などを行います。
https://lot.or.jp/wp/report/1875/

昨今、日本でもeスポーツ熱が高まり、大型大会の開催、プロチームの結成、企業の参入等が相次いでいます。JeSUが経済産業省の委託事業として運営し、ぼくが座長として参加した「eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会(以下、e活研)」では、日本でのeスポーツの市場規模は波及領域も含めると2025年には3250億円に達する可能性があると試算しています。
産業としての成長に加え、地方創生や共生社会の実現、IoT教育など、eスポーツの持つ社会的意義も注目されつつあります。e活研の報告書は、今後の課題として「eスポーツの持つ教育的価値の探索とそれを支えるエビデンスの取得」を挙げ、eスポーツの社会的な意義に鑑み「各学校や大学・専門学校等の教育関係者、教育分野に係る研究者、教育委員会を含めた関係行政機関など様々な者との連携協力を土台に、一丸となった活動を今後展開していく必要がある」と提言しています。
超eスポーツ学校は、この提言を超教育協会とJeSUが具体的な取り組みとして推進していくために設置するものです。eスポーツの教育への導入に関心を持つ大学、専門学校、高等専門学校、高等学校、中学校、小学校によるコミュニティとしてのワーキンググループを形成し、

・共同カリキュラムの作成・提供、修了認定

・eスポーツの教育的効果に関するリサーチの実施、エビデンスの取得

・クラブ活動の活性化に向けた活動

などを行っていきます。また、eスポーツ業界の有識者にフェローとして参画をいただき、共同カリキュラムの講師を務めていただくのに加え、ワーキンググループの活動へのアドバイスをいただきます。
主催は超教育協会と日本eスポーツ連合JeSU。CiP協議会とJeSU地方支部が協力、経済産業省と内閣府知的財産戦略推進事務局がオブザーバーとなっています。
当初参加する学校は、iU、慶應義塾大学KMD、コードアカデミー高校、札幌新陽高校、仙台育英高校、中央大学岡嶋研、デジタルハリウッド大学、日本電子専門学校、武蔵野大学附属千代田高等学院、ルネサンス高校、早稲田大学スポーツビジネス研究所。

参加を募集しています。
フェローとしてはe活研に参加した有識者のかたがたや、eスポーツのプロプレイヤー、チーム運営者、イベント主催者、さらにはメディア、医療、地方自治体など幅広い立場から参加いただき、こちらも増強する予定です。


編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2020年10月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。