英国で新型コロナウイルスの17日時点の新規感染者は3万8598人、死者は671人となった。
新型コロナによる入院患者は約3万7000人、ワクチンは第1回目の接種を終えた人が385万7266人、このうち2回目の接種も終えた人は44万9736人にのぼった(下のグラフは政府サイトより。左から感染者数、死者数、入院者数、検査数)。
サンデー・タイムズ紙(17日付)が掲載した世論調査によると、64%が「必ず接種したい」、19%が「多分接種する」、7%が「接種しそうにない」、5%が「絶対に接種を受けない」、4%が「わからない」という結果が出た。
コロナのワクチン接種をしそうにないという人に理由を聞いてみたところ、45%が「ワクチンが急いで開発されているので、安全性に不安があるから」と答えた。21%は「副作用がコロナ感染症よりもひどいだろうから」。35%が「たくさんの人が接種を受けて、安全だと思えてから接種したい」という。
サンデー・テレグラフ紙(17日付)掲載の国別ランキングでは、トップがイスラエル(人口の25%がワクチン接種済み)、これにアラブ首長国連合(17%)、英国(5%)、米国(4%)、スペイン(2%)、それぞれ1%となったのがスウェーデン、ロシア、ドイツ、フランス、中国など。日々状況が変わっているため、あくまでご参考である。
「9月までには英国の成人全員がワクチン接種」
BBCの朝のニュース解説番組「アンドリュー・マー・ショー」に出たラーブ外相は、2月中旬までに医療関係者、ケア施設入所者・職員、及び70歳以上のすべての希望者(1400万人から1500万人)へのワクチン接種を終了させる目標を繰り返した。同時に、9月までには成人全員が接種できるようにする、と述べた。
ワクチン体制を運営する「国民医療サービス(NHS)」の経営トップ、サイモン・スティーブンス氏は「1分間に140人」のスピードで接種が進んでいるという。
日本は3月から一般市民へのワクチン接種が開始されるようだ。英国での接種拡大体制を参考にしていただきながら、最善のやり方で実践されることを願っている。
感染を防ぐには、とにかく「人と接触しないこと」。これを徹底させるため、大手スーパーでは、買い物を一人ですることを勧めるポスターが貼られている。
下の画像のポスターはセインズベリーの店舗の外に貼られていたものだ。右側で一人での買い物を勧め、左側で高齢者、脆弱な人、NHSやケア施設で働く人は優先的に入店できることを説明している。
編集部より:この記事は、在英ジャーナリスト小林恭子氏のブログ「英国メディア・ウオッチ」2021年1月16日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、「英国メディア・ウオッチ」をご覧ください。