年明けの小池知事緊急事態宣言要請は都庁内にも知らせていなかった‼️

小池百合子知事が、感染対策の最前線の東京都福祉保健局と事前に調整も検討も会議にもはからず公的決裁もせず、独断専行で政府に要請を進めていたことが、上田令子政策調査班独自調査により判明しましたので、ご報告いたします。

政府に緊急事態宣言発出要請した小池知事(1月2日、NHKニュースより:編集部)

突然の緊急事態宣言政府要請は福祉保健局も把握していなかった

大晦日に突如として1300人台の感染者と跳ね上がり、都民の危機感も頂点に達したところ、突如として1月2日に、千葉県知事、神奈川県知事、埼玉県知事を引き連れて政府に要請したあたりから、心から都民を心配して矢も楯もたまらず動いたというよりも、どこか「小池百合子」という政治家のパフォーマンスというか胡散臭さを感じたのはお姐だけではなかったはず。

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▲2021年1月4日初記者会見で緊急事態宣言要請の報告をする小池知事

そこで、チームお姐は首都東京、日本一の地方行政機関である東京都において、どのような意思決定や決済が行われ政府要請が突如行われたのか、直後に以下の情報開示請求をしておりました。

「令和3年1月2日に小池百合子知事らが西村康敏内閣府特命担当大臣に提出した「新型コロナウイルス等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発出に関する要望について」に係る福祉保健局が保有する文書」

その、驚愕の回答は…非開示決定!

20210118緊急事態宣言情報開示請求0001

その驚くべき理由は?!
「福祉保健局においては、請求内容に係る文書を作成しておらず、該当公文書が存在しないため」

つまり、福祉保健局においてなんら、協議や会議、決済もなされず、同局幹部職もあずかり知らないまま、準備態勢も整わないままに東京都庁の事務所長でもある東京都知事が独善的に動いていたということです。

地域住民の命や生活を預かる役所というのは、時に頭が固いといわれても、無謬性を誇り、行政手順を踏まえて着実に動くことこそに存在意義があります。

その手順をすっとばして、ダメダメ菅総理に詰め寄る正義の味方!我が意を得たり!と動いた結果…。大手チェーン店の支援も忘れ、時短協力金を議会にも諮らず専決処分で決めて社会問題に発展したことは都民のみなさまも耳目に新しいところです。

福祉保健局にも何も言わず政府に乗り込んだわけですから、都民や都議会にも報告しないわけです。

報道ベースで都民も都議会も知った緊急事態宣言情報

都民、県民、事業者に多大なるご迷惑と犠牲も強いる重大な情報だったことから当然各県、県議や県民へ1 月2日即日通知があり、県議会には以下の通知も同日午後には3県とも県議会各会派や県議にに送られていました。(上田独自調べ)
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▲「新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の発出に関する要望について」通知文

この通知文は千葉県議宛に東京都でいえば福祉保健局に該当する「健康福祉部」から一斉送信されていたのです。
一方、東京都及び小池東京都知事から都から都民や議会への正式な情報提供はされないままに進められ、我々は報道ベースで知るのみ。

そこでお姐は、福祉保健局の感染症担当課長らにメールいたしました。

「“1都3県の知事による緊急事態宣言の発出に関する要望について”

東京都担当職員各位
昨日政府へ、緊急事態宣言要請されたようです。
千葉県議へは、以下のように周知がなされてますが、何故都議へは一切連絡がないのでしょうか?
新年早々寿ぎの言葉をお伝えしたいところですが、都民の命がかかる重大局面に、まったくその代表の都議へメール一つ届かない都の体制に懸念を超えた疑念を持っております。
ご報告お待ちしております。
2021/01/03 8:23

 

政府要望文を関知していなかった都福祉保健局

1月3日、午後になってようやく東京都福祉保健局感染症対策部幹部職から以下の返事がきました

「本件につきましては、総務局を中心に対応しており、当局においては、現在のところ要望文が入手できいない状況であります。取り急ぎ状況報告となります。1月3日(日) 14:49」

千葉県では福祉局が政府要望直前1 月2日の午後には県議や県民、関係者に通知していたというのに、翌日1月3日午後2時になっても、新型コロナウイルス感染症対策のお膝元の福祉保健局が政府要望の要請文を把握していなかったのであります。

そこでお姐は懲りず(苦笑)総務局担当にメール(要約)します。

「総務局総合防災部担当様
以緊急事態宣言の政府要請につき確認しましたところ、福祉保健局から「総務局が中心」で文書はもってない旨の返事が来ました。ご連絡よろしくお願いします。1月3日(日) 14:59」

すると、御用始めの翌日1月4日に開催されたお姐が一人会派ということではじきだされており、あまり議論もできない単なる報告会議となっている(個人の感想です)都議会議会災害対策連絡調整本部会議(第33回)資料とともに、ここで報告したという、あきれ返る回答がきたのです。

「いつも大変お世話になっております。
ご連絡が遅くなり、申し訳ございませんでした。
本日、議会災害対策調整本部にてご説明申し上げております。
資料につきまして、取り急ぎ、ご案内申し上げます。2021/01/04 17:58」

1月4日午後6時…実に、千葉、埼玉、神奈川に遅れること50時間…。

お姐が確認しても、福祉保健局が回答できず、なぜか総務局総合防災部へたらい回ったのは、役所のトップであり最も行政手順を厳しく重んじなければならない「東京都知事」である小池百合子氏が、都庁内での調整や手続きもせず独断専行したことが原因であったことが、小池知事一丁目一番地の政策「情報公開」で明らかになったということは笑えないオチでございました。

お姐総括!小池知事は千代田区長選にうつつを抜かす場合じゃない!

東京都庁内で丁寧な議論も準備もせず、感染症対策部門の福祉保健局とも連携をはからず、緊急事態宣言を実施する現場が知りもしない要望書を知事に持ってこられて判断を迫られた西村大臣は困ってしまったのではないでしょうか。今後は、行政長たる責任をもって行政手続きと「情報公開」「情報提供」を強く求めてるものです。(ネチネチやってきまーす!)

こんな杜撰な行政運営しておきながら、緊急事態宣言下にあり現在小池知事において呆れかえる事態が発生しています。今週末は都議会ドンと呼ばれた元都議のお膝元千代田区長選挙があります。

都民には「ステイホーム」「不要不急の外出自粛」、飲食店には20時までの時短要請を求め、大手チェーン店を排除しつづけておきながら、連日自宅で亡くなる都民が出たり、過去最多の死亡者が数えらるなか「小池百合子氏の愛弟子」と呼ばれる元都民ファーストの都議会議員候補の選挙の応援へ馳せ参じる始末。
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胸が痛んだのは亡くなられた都民の報告の直後に、「愛弟子応援」コメントをよせる配慮のなさ。

千代田区長選挙
▲小池知事Twitter

この配慮のなさに関しては上田令子Twitterでも大きな反響を頂きました。そもそも昨年7月に行われたご自身の二度目の知事選は「オンラインに徹底」と明言されていながら、千代田区長選にはコロナ禍、自ら要請した緊急事態宣言下にあって千代田区まで駆けつける。いかに「小池百合子」という政治家がご都合主義で公私混同か、お分かりいただけると思います。


編集部より:この記事は東京都議会議員、上田令子氏(江戸川区選出)のブログ2021年1月29日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は上田氏の公式ブログ「お姐が行く!」をご覧ください。