「老害の問題」で終わりにしてはならない。オードリー・タンも実践中の「リバースメンター制度」とは

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

2月10日は急きょお声がけいただき、お馴染みのAbema primeに出演しました。

私が出たタームは森喜朗氏の失言問題について。まったく収束する兆しを見せない…!

しかし本日の番組では森喜朗氏の発言は不適切であることは大前提として、

「老害」として片付けるだけでよいのか?
日本社会や政界に蔓延る構造的な問題の核心は何か?

といった点が議論できたので、良かったと思います。日本社会の構造問題については、第一報で書いた私のブログをご参照ください。

参考過去記事:
「無敵の人」森喜朗氏がそれでも辞められない・辞めさせられない日本社会の根深い構造問題

そしてTweetしたように、ラストの30秒で紹介させてもらったのが「リバースメンター制度」。

オードリー・タン「台湾の大臣は、35歳以下の若手にアドバイスをもらう」→政治を変える方法がすごい

台湾ですでに実践されているこの制度。

普通のメンター制度というと、年長者が若者の「メンター」となり、様々なアドバイスや指導を行っていくもの。

これはまさにそれを「逆さま」にして、逆に年長者が若者に教えを請うたりアドバイスをもらうものです。

こうすることによって、年長者は若い世代の価値観や考え方に触れて、自らの考え方をアップデートできるというわけですね。

日本社会は政界のみならず、残念ながらあらゆるところに「年功序列」「権威主義」がいびつな形で、しかし強力に残っています。

森喜朗さんは目下のところそのヒエラルキーのトップに君臨する一人であり、彼が失脚することになればこうした旧来の「社会秩序」が崩壊しますから、あるものは必死に森喜朗さんをかばい、またあるものは逆に「森喜朗問題」に矮小化しようとしています。

こうした社会構造は大きな課題であるものの、一足飛びにすべてを解決する方策は残念ながらありません。

そこでステップバイステップとして、こうした「リバースメンター制度」のようなものは検討されるべきではないでしょうか。

わざわざ「制度化」しなければならないところが情けないという声もあるものの、おそらく制度化しなければ年長者はなかなか手を出そうとしないでしょう。

私自身もすでに37歳。政界では若いと言われるので勘違いしてしまいがちですが、もはや10代・20代とは価値観の隔たりがあります。

私もこの「リバースメンター制度」をさらに研究し、また活用してその実態を公開することで、少しでも旧態依然とした政界・日本社会の改善に向けてメッセージを発信していきたいと考えています。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年2月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。