組織内複業のすすめ

人生100年時代で、かつ、将来の予測が困難になる中、1つの組織でだけ働くことのリスクが顕在化し、副業の動きが全国的に広がっている。一方、守秘義務や社員の健康管理等の観点から、副業に慎重な組織も多い。

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そういう組織で、まず、お勧めしたいのが組織内複業だ。

本業をやりながら、社員の希望により、一定の時間は組織内の別の部署で働く(ことを認める)仕組みだ。

組織内複業ならば守秘義務や社員の健康管理等も行いやすく、

〇複業部分については手上げ制などで社員の希望を十分に反映することができれば、社員のやる気や能力を生かすことができる。意向に沿わない人事異動があった人も、本業で上司や周りと合わない人も、複業で気分転換をすることができる。

〇複業部分も、成果×貢献度などで、昇給等に反映することができれば、勤務時間の長さではなく、成果を追求する風土が定着する

〇日本型年齢序列社会では抜擢が難しいが、プロジェクトベースの複業ならば若手をそのプロジェクトに限りリーダーに抜擢することができて、社員の能力を磨くことができる。

最近、組織内複業が導入されている企業や役所も増えてきたが、その成果や課題を見ながらよりブラッシュアップしていきたい。

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編集部より:この記事は、井上貴至氏のブログ 2021年2月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は井上氏のブログ『井上貴至の地域づくりは楽しい』をご覧ください。