#ひとくず 児童虐待、育児放棄、貧困を救うものは何か

児童養護施設勤務の大学の同級生から「絶対に、常見くんに見て欲しい」と言われ。『ひとくず』という映画を見た。期待を大きく超える作品だった。絶句した。涙した。

映画「ひとくず」公式サイトより

児童虐待、育児放棄、貧困などを描いた映画である。人間のクズを描いているようで、どこか救われる点もあり。最後はあたたかい気持ちになれる映画だった。

映画はコロナによる上映中断などもあったが、発表から1年以上たった今も異例のロングランとなり。むしろ、今の方が動員が増えている様子。各地で上映会が広がっている。「追いくず」と呼ばれる、リピーターもいるようで。10回以上見たという人もTwitter上で話題となっている。

自らや身の回りで起こったことを思い出す人もいれば、社会問題として受け止める人もいる。とにかく、人にすすめたくなる、語りたくなる、応援したくなる映画なのである。私もその応援団の一人だ。

コロナ前からこれは社会問題化しており。さらにコロナが拍車をかける。自宅で一緒にいる時間が増えるし。経済的に困窮する家庭も増え。ステイホーム、おうちじかんなどという美名のもと、家庭内の暴力が増えるという現実。どこにもいられなくなる。そんな時代に、皆がみるべき映画である。


居ても立っても居られなくなり。鑑賞したその日に、You Tubeに投稿した。私の感想はここにまとまっているので、ぜひご覧頂きたい。

現在も各地で上映されている。ぜひ、この投稿を見た方は、なんらかの手段で見て欲しい。できれば、政治家、社会起業家、ジャーナリストの方に見て頂きたい。そして、この複合的な問題とどう向き合うか。どうすれば希望を持てるのか。国境をこえた連帯、立場をこえた対話に期待。


編集部より:この記事は千葉商科大学准教授、常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2021年2月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。