霞が関の皆さんが疲労困憊して、注意力が散漫になっているんじゃないかと心配している。
内閣法制局のチェックをパスしているので、滅多にこういう凡ミスはないはずなのだが、どうやら内閣法制局の審査もかつてほど厳重ではなさそうだ。
前代未聞と言っていいのか分からないが、今国会に提出された閣法についてのミスが目立つ。
立法するのは、立法府の国会の役割だから国会で閣法の誤りを訂正すればいいじゃないか、などという一見正論めいた議論を展開される方がおられるが、やはり閣議決定された法案についてここまでミスが多発するのは看過できない。
閣法については自民党、公明党の各部会で審査、検討し、政調や総務会等おれぞれの政党で所定の手続きを踏んで閣議決定に回されているので、法案審査に関わったすべての人がこれらのミスを見過ごしていた、ということになるのだから、この問題は結構深刻、かつ重大である。
立憲民主党の国対関係者は審議拒否などという物騒な表現でこの問題を持ち出しているようだが、事は内閣だけの問題に留まらない。
霞が関も永田町もガタが来ている、という徴なのかも知れない。
まあ、どんなことにもミスは付き物なんだが、ちょっと程度が甚だし過ぎる。
何だか危ないな、と言わざるを得ない。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2021年3月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。