日本経済新聞の記事によれば、架空の儲け話を持ちかけ、お金を騙し取るといった利殖勧誘に関する相談件数が、最近また増えているようです。
2020年のデータを世代別に見ると、20代が全体の22.3%と最大で、比率が4.6ポイント増えています。一方で65歳以上の高齢者は17.7%で5.8ポイント減っています。
2016年のグラフを見ると、65歳以上のシニア層が過半数を占めていました。それが若年層である20代の相談が増え、シニア層の相談件数が減る傾向に変わってきているのがわかります。
以前は投資詐欺と言えば、年金生活者が多額の資金を騙し取られるといったパターンが典型的でしたが、それが変わってきたのはなぜでしょうか?
これは株式や暗号資産などの価格の上昇により、資産運用に興味を持つ若者が増えたからではないかと推測します。
特に暗号資産は、価格の変動が激しいものの、数年前に比べれば価格が数十倍から数百倍になっているものもあります。一攫千金のチャンスが転がっているように見えるのです。
私の周りにも、ビットコインなどの暗号資産で数億円、あるいは数十億円をの資産を手に入れた人が珍しくありません。
このような人たちを見ていると、自分も同じようになりたいと前のめりになつて、投資詐欺のカモになってしまうのかもしれません。
資産運用を始めて、逆に資産を減らしてしまう。そんな失敗をしないためには、きちんとした知識を身に付けた上で、セオリーに沿った投資を始めることが重要です。
具体的に言えば、再現性のある方法を成功者から学ぶことです。それによって失敗するリスクを小さくすることができます。
暗号資産で資産形成した人たちは、宝くじに当たったようなものです。今から、投資方法を聞いても、再現性がなく参考にはなりません。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年3月26日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。