デジタル改革法案の衆議院通過とアクセシビリティ

山田 肇

NHKや東京新聞がデジタル改革法案が衆議院を通過すると報じている。

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内閣委員会での採決の際に与野党が修正に合意したとして、東京新聞は次のように書いている。

修正の対象は5法案のうち、理念を定めたデジタル社会形成基本法案。デジタル技術を利用する機会や能力の格差を是正するとした条文を一部改め、障害者にも配慮することを明確化する。

これと関連するのだが、今国会には障害者差別解消法の改正案も提出されている。注目すべき改正点は『第八条第二項中「するように努めなければ」を「しなければ」に改める。』である。

現行法第八条第二項は次のとおりである。

事業者は、その事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。

この最後の部分「社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない。」が、「社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするようにしなければならない。」に変わる。

今までは社会的障壁の除去の実施について、努力すれば結果は問われなかった。これからは結果が問われるようになる。事業者には負担がかかる改正である。

障害者差別解消法の改正も、デジタル社会形成基本法案の修正も、政治がアクセシビリティの必要性を理解し、その方向に舵を切り始めた動きと理解できる。共生社会実現への重要なステップとして歓迎する。