大阪の第4波は収束基調かな。東京の第4波はどうなるかな。

大阪の第4波、終了のお知らせ

テレビでは大阪がヤバい、ヤバいといってまして、出てくる専門家も一様に煽ってますが、無責任の素人の私はここで大阪の第4波の収束を宣言したいと思います。期待値も半分くらいの仮説ですけどね。まあ、もう一山くらいはあるかもしれませんが。いまブログ書いていたら1000人超えの報が入って来ましたが、それほど驚いていません。だって火曜だから土日の分が上積みされてます。

まずテレビの方から来る人たちは新規陽性者しか見ません。


月曜日としては過去最高だそうですが、明らかにピークは過ぎていますが、コロナ脳の人たちはまだまだこれからだと言います。コロナ大好きなんですね。


発症ピークは3月末から4月頭でした。まだ追加されるので実際には4月上旬がピークだったと思います。発症まで平均5日ですから、おそらく送別会でブーストされたのではないか。大阪府のデータを読みますと、重症になるのは平均±標準偏差:6.64±3.65、中央値:6.5だそうです。となると日々の重症者が出るピークはそろそろ過ぎました。とはいえ蓄積されていくのでまだ増えます。300人くらいまではいくかもです。どうして大阪ばかりこんなに重症者が多いのかは昨日書きました。東京の3倍だぞ。はっきりいうと大阪府が公表できないとサイトに書いている「被差別地域」に感染者が集中していて、70代の高齢者が下の世代と全く変わらなく出歩いているからだとデータから推測してます。

大阪はどうしていつも重症者が多いのか PART-2
東京より人口あたり重症者がはるかに高い大阪 大阪は東京よりいつも重症者が多いです。 これはいま。東京は独自の基準なのでだいたい国の基準なら2割増し程度になりますがそれでも遥かに多い。 実は昨年の夏も、大阪は感染者数...

わたしが大阪のコロナ第4波収束確定とするのは、上記の理由だけでは弱いです。まずは実効再生産数。

発症ピークの4/1に1.86まで上がった実効再生産数はここまで下がりました。


感染拡大はスピードを急に落としていることが分かりますね。しかしもっと明白なのが「陽性率」です。

早い速度で低下している陽性率

基本的に拡大期には陽性率が上がります。つまり検査グループの中に感染者がいる確率です。

これを「検査数が増えたから当たり前だ」という知ったかぶりの人がいますが、感染拡大期には検査も増やして当たり前です。検査数が増えても陽性率が高ければ正統な検査であり、感染が拡大しているのです。そして感染者は均等に散らばっているわけではないので、検査数をやたらと増やしても陽性は比例して増えません。逆に陽性率が激低下します。東京が昨年6月に急に陽性が増えたのは、それまで37.5度が4日続かないと検査できなかったのが有症状どころか無症状でもできるようにしたからで、これは検査基準そのものを変えたのです。

比率が分からない人が相当にいるので、検査数と陽性率の関係を簡単に図にします。これでも分からない人は小学校5年の算数やって下さい。陽性率はグリーンの部分に占める重なってる部分の面積です。

収束期には発症患者が減りますので検査数も徐々に減っていきますが、同時に陽性率も下がっていきます。検査数を減らす速度より陽性率が下がっていくと明確な収束期です。大阪はサイトでは陽性率を毎日発表してませんが、吉村さんが毎日ツイートしています。これは1週間平均ではなくてその日の陽性率。

昨日の陽性率はなんと5.2%にド下がり

これをもとに3/25くらいからのグラフを作ってみました。


これを見ますと、まず4/6に陽性率が跳ね上がって15.3%になったのは、検査数が週末で減ったのにピンポイントで陽性が溜まっているところで検査したのだと推測できます。つまり大きな規模のクラスターを集中的に検査したのです。大阪府の警察とか消防でクラスターでたやつかな。なのでこの日は例外とした方が良いです。

3/26から28までも検査数がめちゃくちゃ多く、結果として陽性率がかなり低く出ました。感染が拡大しそうだというので徹底検査したものと思います。補正すると実は4/5くらいまでは8%くらいだったと思うんですよ。

同様に4/1あたりの、つまり発症ピークのあたりの陽性率が低くなっているのは発症が物凄く多いので周囲の濃厚接触者を徹底的に検査をし、結果として薄いところまで検査したのかなと思われます。他の日と同じくらいなら8%程度だったでしょう。それから考えると4/7から4/12の間は検査数はほぼ一定なのに陽性率が下がった。ということは、市中感染率が急低下していると考えて良く 、市中の陽性率ピークは4/5前後だったのかなと思います。で、第3波のときのデータがこれですが。実は東京も全国もピークアウトは正月明けでしたが、大阪は1月の中旬でした。

1週間平均の陽性率は最大で9%くらいまでいって、収束して1週間平均で5.3%まで下がりましたが、大阪の昨日の陽性率が5.2%ですのでこれより低いです。
これがわたしの「大阪の第4波はひとまず終わり」の理由です。もしかしたらここで大規模な院内完全や高齢者の施設内感染があって一時跳ね上がる可能性も0では無いですが、収束基調であるのはまあ間違いないとは思います。

専門家は古い学説を全体にしていますので果てしなく増えていく予想しかしませんが、天井はずっと低い。永江理論はこちらです。岩田先生には素人が何言ってるんだ的に揶揄されています。w

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東京の第4波のピークはいつ?

大阪の第4波はイギリス変異株と共にきました。


2月上旬には20%前後だった変異株比率が4月頭には73.7%ですから、いまはほとんど置き換わっているはず。


東京は急に増加して現在たぶん40%程度だから、ここからあとどれくらいで爆発的に増えるのか推測すれば良いのに、東京都の専門家会議ってなにやってんのかね?

voyata/iStock

置き換わりの速度を見ると、40%までは足踏みしているが、そこからは急に置き換わる。大阪は65%くらいに置き換わって急に爆発的に陽性が増えました。そうすると東京はいまはこのようにチンタラ増えているが、あと2週間くらいで爆発的に増えて、そのあと2週間で収束基調に入るのではないかと思われる。つまり5月は感染爆発だからオリンピックはそのあたりで延期になるのを期待したい。

正直、変異種の置き換わりのデータはこの1回しかないので仮説が的中するかどうかは半々です。実は日本のコロナははじめにはいってきた武漢型がすぐにいなくなってそのあと帰国者によって入って来た欧州型に置き換わることで一気に拡大しました。このときは日本は検査を絞っていて全くデータが使えません。よって東京の予測についてはそれほど精度は高くないはずです。

比率分からない人はコレでもやって下さい。感覚だけでアレコレ言うのはアホですよ。


編集部より:この記事は永江一石氏のブログ「More Access,More Fun!」2021年4月13日の記事より転載させていただきました。