今週のつぶやき:株価や気候変動サミットについて

菅総理が高齢者向けワクチン接種を7月末までに、と述べています。どうも日本の接種の方法は非効率にみえるのです。近隣の医者で接種するのかと思います。北米は大規模会場で一気にやります。ベストはドーム球場や大規模スポーツ施設、博覧会場、東京は築地跡地もあります。また、行列をさせない会場呼び出し制の導入は必須でしょう。北米ではスマホにテキストで順番を知らせるのが主流です。ちなみに私にもネットでワクチンの案内が今日きたので5月5日に予約しましたが、オンラインで所要時間1分で完了です。

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では今週のつぶやきをお送りします。

株価の行方

トロントの証券マン氏が「(株価の行方について)お前はどう思う」と聞くのでキャピタルゲインで儲けようとするのではなく、配当をしっかりとる戦略に変えた方がよいと個人的意見をしました。株式市場の行方はやや微妙な感じがしています。特に日本は先週、三角持ち合いから上下のどちらかに動くと述べましたが、下に動きました。ネガティブがポジティブを上回ったということです。北米はバイデン氏の高額所得者へのキャピタルゲイン課税を倍加するという報道でおののいてしまいました。

バイデン増税は法案が通るかどうかもわからないし、今すぐというわけではないのですが、市場参加者には嫌気されます。特に鋭く反応したのがビットコイン相場で申し訳ないほど大崩れしてしまいました。カナダ中銀も景気の回復具合が想定を上回るとして来年度の利上げをちらっと匂わせています。一方の日本は欧米に比べ物価がさっぱり上がらないと嘆いています。欧米は車、家、ボートとお金があれば使うことにまっしぐら。日本は車はサブスク、家のローン組めず、ボートは漁船のことか、と言われる世界です。これじゃ、日本は何処でお金を使うのでしょうかね?

株価に関しては今後、1-3月(日本は本決算)の発表が続きますので個別銘柄対応ということになりそうです。そもそも期待値のハードルが上がっているのでNetflixや日本電産のように市場期待値に届かなくて株価下落ということもあります。むしろ話題にならないような銘柄がポッと上がるのかもしれません。ただ、日本はゴールデンウィークとなり、いくら緊急事態宣言とはいえ市場が休みじゃ勝負もでませんので休み明けまでは辛抱相場になるとみています。

気候変動サミット

マグロのセリじゃないので、他の国に負けないようこの数字で勝負だ、という話では節操がない政治ゲームと言われます。カナダ、トルドー首相もそれをやったのでメディアで批判されています。目標を掲げるのは結構ですが、それをどう具体化するか、そちらの知恵の出し合いが聞きたかったです。ただ、今回は「サミット」ですので秋のCOP26にてより細かい協議が行われると期待しましょう。

私が思う今年のキーワードは国境調整措置(CBAM)とライフサイクルアセスメント規制(LCA規制)の2つとみています。CBAMは国家ベースでの炭素の量を管理する一種の関税で欧州では23年にも実施が見込まれています。LCA規制は生産活動の「ゆりかごから墓場」までと称される原材料調達、製造、販売、輸送、使用、廃棄、リサイクルまでをトータルで管理してアセスするものです。作りっぱなしは駄目よ、というものです。

なんだかんだ言いながらも企業は多国間で様々な取引先がある上に投資や融資する側も顧客選別をし始めている時代に「気候変動、俺は知らん!」というのは戦線離脱と捉えられてしまいます。日本は石炭火力発電において世界でもまれに見る先端技術を開発していますが世界で石炭に対する拒絶反応は強すぎます。国際会議で何を言っても全然ダメ。そのうち石油も叩かれるのでしょう。日本の「改良型能力」に対して欧米の「全く新しいカタチ」との戦いと言ってよいでしょう。日本が国際社会を説得できるなら素晴らしいことですが…。

オレオレに泥棒のニュース、犯罪の実態はどうなのか?

テレビニュースを見ているとコロナ関連以外の社会問題ニュースとなると火事と犯罪ぐらいしかなく、日本は本当に平和なのか、ニュースのネタ探しが下手なのか、微妙な感じがします。最近はいわゆるコソ泥、万引きレベルでもテレビニュースになる時代です。割と目立つのが20代の見た目はごく普通の若者が「仕事がなくなった」「カネが無い」という理由で犯罪に及ぶことでしょうか?そういえば以前飛行機でマスク拒否をして降ろされた男が千葉で暴力事件でまた捕まっていましたが、彼は東大法学部から大学院(中退)。そこに見えるのは思った通りにならない社会の歪みへの不満爆発でしょうか?

警察庁のデータからすると驚くことに刑法の犯罪件数は近年では2002年の285万件(認知件数)から昨年の61万件まで一貫して下落です。これは戦後最小で、検挙件数も28万件と同様に下落しています。オレオレと称する特殊詐欺も2017年の18千件をピークに20年は13.5千件まで下がっています。一方、増えているのがサイバー犯罪でネットバンキングの不正送金事件も過去最高水準にあります。児童犯罪も多いし、ストーカー、家庭内暴力も減りません。児童虐待(通告数)に至っては2010年の9千件から20年には107千件と約12倍に増えているのです。

こう見るとどうも我々がテレビで見る社会問題と警察が抱える実態とは思った以上に差があるような気がします。こういうのを英語でパーセプションギャップ(認知差)というのですが、家庭内暴力や児童虐待は表に出にくいことや学校が隠したりして実態が分からないことも多いのだろうと思います。とすれば我々は万引きニュースよりももっと真剣にとらえなくてはいけない家庭に迫る問題があることを忘れてはならないということでしょうね。

後記
4月30日、バイデン大統領に対する「メディアの喪」が明ける就任100日目を迎えるにあたり、その2日前の28日に議会での施政方針演説をすることになりました。内容は国内ワクチン接種の普及を自画自賛しながら、対中国の姿勢を明確にすることが柱でしょうか?更に人権問題の深掘りヘイトクライムへの対応、気候変動問題と経済支援策と国内正常化プラン、移民問題とメキシコとの壁も話題になるかもしれません。基本的には良い話をてんこ盛りにすると思いますが増税など嫌な話をどう表現するか、この辺りが注目です。それ以上に個人的には大統領の失言リスクや健康問題がどうも気になる今日この頃です。

ではよい週末を。


編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2021年4月23日の記事より転載させていただきました。