遂にスペイン製の麻薬密輸潜水艇が見つかり警察が押収

メキシコから米国に麻薬を密輸するのに麻薬を積んだ潜水艇は珍しいことではなくなっている。南米からヨーロッパに麻薬を持ち込むのにスペインは重要な玄関となっている。

スペイン紙elpais.comより

2019年11月にスペインの北西部ガリシア地方のビゴ湾の沖合で全長22メートルの潜水艇が発見されるという事件があった。南米から8000キロ近くを航海して3000キロのコカインをコロンビアからスペインに持ち込もうとしたのである。

時価にしておよそ120億円くらいになるという。アマゾン川を利用して大西洋まで行き、そこから大西洋をほぼひと月かけて横断。この潜水艇は繊維強化樹脂で出来たもので、一般の潜水艦のように水中を潜って航海するのではなく、水面のすぐ下を移動して行くようになっている。潜水艦のように強度の水圧に耐えらる構造になっていないからだ。単に遠くから視界で見られないようにするためだ。

ガリシア地方は1980年代から麻薬の密売が盛んな地方である。南米からスペインに持ち込むには同地方は入江が多く警察からの監視を逃れやすいということで密輸入が盛んであった。

ところが、今年4月に入ってスペインで建造された潜水艇が見つかったのである。その全長は9メートルでアンダルシア地方マラガ県の山間部の2600人の町モンダにある格納倉庫で見つかった。それが『エル・パイス』(4月5日付)でも報じられた。

この報道によると、この格納倉庫があたかも造船所であるかのような役目をしていたたということだ。この潜水艇も海面のすぐ下を潜水するような形で深く潜ることはできない。その為、ボディーの色も海のライトブルーに似たような色に塗ってある。ボルボの200馬力の双発エンジンが設置されているということで早いスピードでの移動はできない。この潜水艇は沖合を通る船から麻薬を積み下ろして岸まで運ぶ役目を担うのに建造されたということだ。

麻薬は2000キロまで積載可能で、二人が乗船できるスペースになっている。1人が車のハンドルのような舵を握っているそばでもう一人が横になって休息できるようになっている。胴体は2019年に見つかったのと同じく繊維強化樹脂で出来ている。この潜水艇は進水式までに電気系統の設置をする作業が残っていただけであったそうだ。生産コストは100万ユーロ(1億200万円)と見積もられている。

この潜水艇の存在が明らかになったのは3月12日付の同紙が伝えている。

スペインはEUでコカインの消費量はナンバーワンの国になっている。特に若い年代層では失業者も多くそれがまた麻薬の消費者または密売人となってしまうことを容易にしている。