官僚出戻り、という新しいキャリア

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日本経済新聞が、『霞が関「回転ドア」な生き方』という連載を開始しました。その第一回目『官➝民➝官 私を動かす「いますべきこと」』が先程公開されましたが、取材に協力しています。

官→民→官 私を動かす「いますべきこと」 - 日本経済新聞
官僚と民間人がお互いの職場を自由に行き来することで、政策の質を高めていく。「回転ドア」にも似たこの人事交流が、日本でも少しずつ広がってきた。いちど民間に出た後に舞い戻り、官の仕事の価値に気づいた人がいる。民間の視点とともに官に入り込み、変革へ意気込む人がいる。共通するのは「今のままの中央官庁では持続可能性がない」という...

登場する山本慎一郎さんは、国土交通省技官を経て、震災後にRCFに参画、福島復興支援の責任者を担って頂いていました。その後は、地方創生人材支援制度を通じて、奈良県明日香村や京都府久御山町の地方創生アドバイザーとして活躍。現在は霞が関にもどり、経済産業省資源エネルギー庁の新エネルギー課の課長補佐として、洋上風力発電の導入に取り組んでいます。

RCFの仕事は、復興業務をはじめ民間的なスピード感を大切にしながらも、同時に多種多様なステイクホルダー(利害関係者)との協調が求められます。山本さんは公務員時代の経験を活かし、高度な公共業務を担うノウハウをRCFに蓄積してくれました。

官僚を辞めて民間に転じる方や、民間出身で公務員になる方も珍しくなくなってきましたが、官僚から一度民間にでて、再び官僚になるケースは限られています。山本さんはそうした新しいキャリアを切り開かれています。

先日、RCFでのインターンを経て厚労省官僚となった堀俊太郎さんが、仲間の若手官僚と共に、公務員の働き方改革について河野行政改革大臣に提言したことを紹介しました。

NPOで働くことで、官僚の”働き方”は変わることができるか|藤沢 烈
霞が関の若手官僚が昨日、河野大臣に面会し、「働き方改革」を要望したことがNHKで報じられています。 若手官僚 長時間労働是正で行政改革相に働き方改革を要望 | NHKニュース 【NHK】東京 霞が関で働く若手官僚が河野行政改革担当大臣と面会し、官僚の長時間の残業をなくすためには管理職の意識改革が重 ...

NPOと官僚を行き来しながら国のあり方を変え続けている二人に、敬意を表したいと思います。


編集部より:この記事は、一般社団法人RCF 代表理事、藤沢烈氏の公式note 2021年5月17日の記事を転載しました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は藤沢氏のnoteをご覧ください。