立憲民主党の枝野幸男代表が5月26日放送のラジオ番組に出演。その中で、政府の新型コロナウイルス対策について「菅義偉首相はワクチン頼み。ワクチン頼みでない抑え込みにかじを取るべき」と語った。ワクチン頼みでない抑え込みの方法とは、検査の拡大や事業者への給付によって感染を封じ込めるのだという。
私はこの発言を聞いて唖然とした。検査の拡大や事業者への給付で感染を抑え込めると本気で思っているようだからだ。検査を拡大しても、給付を手厚くしても、ウイルスは無くならないし、人から人への感染が収まるわけではないだろう。ましてや、重症化の確率を減らせるわけではない。根本的な解決策にはならないわけだ。ここまできたら、仮に感染しても重症化の確率を下げることができるワクチンこそ、新型コロナ対策の一番の肝だということが分からないのだろうか。医師もワクチンこそ、重要だと言っている。
立憲民主党が政権を獲得していたら、ワクチン頼みでない政策に舵を切っていたということか。怖い、怖い。菅政権のワクチンに関する対応でさえ、遅いし、不十分だと感じでいるのに、これが立民政権だったら、一体、どういうことになっていたのか。想像するだけで、恐ろしい。
自民党もダメだと思うところが多々あるが、最大野党の立民も代表の発言を聞いていたら、やはりダメだなと再確認させてもらえた。その点で、枝野代表の発言には大変感謝すべきなのだろう。しかし、与党も頼りない、野党は頓珍漢では、日本の未来はどうなるのだろう。
一度、与野党問わず、既存の政治家には退場してもらって、新しい優秀な政治家たちを誕生させなければ、この国は地盤沈下するのではないかとの危機感を覚える(もう既に地盤沈下しているとの声もあるが)。優秀な政治家というのは「お勉強ができる」という意味ではない。
もちろん、知識や情報があることも重要だが、先見の明があり、来るべき「危機」に備えることができる人物のことである。また、しっかりした国家観を持ち、物事の勘所が分かる人であろう。枝野代表のように「菅首相はワクチン頼み」と批判しているだけでは、話にならない。