新型コロナワクチンの接種が拡大している。国や自治体は、様々な困難を抱えながらも、速やかな普及に尽力していることは間違いない。議会としても惜しみない協力を果たし、1人でも多くの区民の命を守るために、行政との橋渡しをしている議員が大半だろう。
世の中の関心は、ワクチン接種の進捗とともに、オリンピック・パラリンピックの開催の是非に集まっている。各種の世論調査で賛否は拮抗している。あるいは、反対の方が勝っているという結果もある。私個人は、コロナの感染拡大が生じないよう、能う限りの対策を講じるという前提で、開催することに賛成する。
世田谷区は米国のホストタウンであり、大蔵運動場が選手団のキャンプ地となる。そして、馬事公苑では馬術競技が行われる予定になっている。しかし、受け入れ自治体としてどのような準備をしているのか、区側からまったく説明がない。
米国選手団は世田谷に来るか 「渡航中止」の事前合宿地 https://t.co/mNaU8IFW7d
— 朝日新聞(asahi shimbun) (@asahi) May 25, 2021
保坂区長はと言えば、相変わらず、ワクチン接種に絡む政府の不備に文句を言ってはいるが、お得意のツイッターを見る限り、オリパラについての明確な言及はない。受け入れる側として、感染防止策はもとより、準備万端、整えなければならないはずだが、果たして大丈夫なのだろうか。ますます、成果の上がらない“世田谷モデル”なんかに、かまけている場合ではないはずである。それとも、IOCだかJOCでは、「世田谷区なんか無視してやっちまえ」ということにでもなっているのか。もしそうなら、それはそれで大変な問題である。
五輪・パラ 会場医療責任者の医師 辞退相次ぐ 業務多忙理由に | NHKニュース https://t.co/YFB6m3wWwm 東京オリンピック・パラリンピックで各競技会場の医療責任者を務めることになっていた医師が辞退するケースが相次いだことが医療関係者などへの取材で分かりました。
— 保坂展人 (@hosakanobuto) June 2, 2021
世田谷区議会は第2回定例会が、6月14日から始まる。区長与党の立憲民主党、共産党、生活者ネットは、都議選の公約を見ると、オリパラ開催に反対している。各会派の質問で取り上げられるはずだが、保坂区長がどう答弁するのか注目が集まる。努努ないとは思うが、万一、反対を表明した場合、その混乱は世田谷区に留まらず、関係各所へ一気に波及することになる。区長には、自分が目立つことを最優先にせず、大局的な見地に立って慎重に答弁するよう求めたい。