家族ランチで思う飲食店の危機

40歳で結婚した時は、横浜市会議員でした。41歳で衆議院議員になり、45歳の時に長女が誕生し、50歳で次女が誕生しました。53歳までは、衆議院議員として家族と時間を共にしてきました。

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と言っても、衆議院議員の時代に、週末に家族でランチをすることなどありませんでした。それどころが、朝食を含めて、家で家族と食事をすることも1か月に2度程度あるかないか、父親らしいことなど何も出来ていませんでした。

社会に貢献する仕事をしているから、それでも構わない、家族も理解してくれるはずと思っていましたが、今思えば、間違っていたと思います。その間違いが、政治家が社会からずれる始まりなのかもしれません。

家族と過ごす時間はとても大切で、食事をしながら、ワイフや子供、母(義母)とたわいもない話をすることが、こんなにも充実することなのかと、議員を退いた後に気づかされたのです。とにかく、気づけて良かったと思っています。

今日は、ピザを食べながら、小学6年生の長女とiPhoneのプログラミング言語であるSwiftの話しをしました。娘とプログラミングの話が出来るなど想像していませんでした。義母とは、ワイフが子供の頃の話、街が変わってきていること、個店の魚屋が何処にあったか思い出せない事、そんな話をしました。街の歴史を新たに知ることにも繋がっています。

外で食事をすることは、家で食事をする事とは異なります。家での食事よりも、話が弾むし、食事の時間も長いので、会話の内容も多岐にわたることになります。思い起こせば、僕も子供の頃、両親や兄弟と外食をするのが楽しかった。

そして、今でも、いくつかのシーンを思い出すことが出来ます。家族間のコミュニケーションを深め、思い出をつくり、食事をつくるヒントを得れる、

そんな大切な街の飲食店が今、危機に瀕しています。20時閉店、アルコールの提供禁止。協力金(支援金)の振り込み遅延。飲食店間の不公平感。ほっておくと再起不能に陥ってしまいます。

デジタル化による即時性の確保、接触確認アプリ普及と飲食ポイント制度、売り上げや規模等のきめ細やかな金額設定、これらを施策として再設計する必要があります。

#横浜STARTUPは、街の飲食店をほっておかない!


編集部より:この記事は多摩大学ルール形成戦略研究所客員教授、福田峰之氏(元内閣府副大臣、前衆議院議員)のブログ 2021年6月13日の記事を転載しました。オリジナル記事をお読みになりたい方は、福田峰之オフィシャルブログ「政治の時間」をご覧ください。