赤木ファイルをめぐる各社の報道はひどいが、NHKニュースウォッチ9も困ったものだ。
学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る財務省の決裁文書改ざん問題で、赤木俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」を遺族に開示した。
赤木さんが作成した「本省の対応」と題する文書では、財務省が学園に厚遇したと受け取られる恐れのある部分を売却などに関する調書から削除する方針を示したのに対し、財務局側が「現場として厚遇した事実もないし、(会計)検査院等にも原調書のままで説明するのが適切」と意見し、「修正に抵抗」したと記載した。
「現場の問題意識として既に決裁済みの調書を修正することは問題があり行うべきではないと、本省審理室担当補佐に強く抗議した」としていた。
つまり、赤木さんは「財務局側が現場として厚遇した事実もないし、会計検査院等にも原調書のままで説明するのが適切と修正に抵抗した。しかし、本省が印象として厚遇したような印象を与えかねないので書き換えろといった」ということが書いてあるのである。
つまり、安く払い下げなどしてないと赤木さんも認識していたのである。だから、嘘を書く必要ないと言ったのだ。
しかし、佐川局長がついでに面倒くさい部分は消しとけと強くいったということだ。この部分をNHKはあえて飛ばして放送している。これはもはや捏造だ。
この話は、元官僚としてはこんな話だろうと言ってきた。あの払い下げ価格は高いとはいえない。というか普通には売り物にならない瑕疵物件だ。しかし、籠池さんが地下に何が埋まっていてもいいから安く買いたいと云った。だから、それに乗った。
あまりぱっとした話でないが総理の知り合いだから厚遇したというような話でない。ただ、価格交渉のときに、いろいろ知っている人の名を出して安くならないかと言っていたのは事実だが、そんなのは、よくあることだ。
そんなこともあるので、メモをつくるときに、印象的な案件だったので、籠池さんの言っていたことをついでに書いておいた。しかし、そんなのは、普通は書かないが、上司は気がついていなかった。
しかし、問題になったあとに、そんな普通書かない余計なことが書いているのをみて、びっくりしただろう。しかし、これを消して公開するわけにもいかないのでそのまま公開するつもりだった。
ところが、佐川局長はこんなことで野党マスコミに印象操作されるのも不愉快というので改竄しろと指示してきた。普通は文書を書いた担当者や財務局がお灸据えられるだけなのだが、そこは佐川氏がちょっと特異なキャラだったということだ。
そこで、財務局は改竄をしぶしぶすることになって、赤木さんという犠牲者を出してしまった。もちろん、赤木さんは、罪をかぶせられそうになったとか、そういうことでないので、殺したみたいなものだとは言えないが、改竄を指示した佐川氏の責任は重大である。