連日、メジャーリーグでの大谷翔平選手の活躍が報じられています。打者としてホームランを量産するだけではなく、投手としても結果を出しているのが、現実とは思えない型破りな存在です。足も速く、盗塁も出来るという別次元のアスリートです。
野球マンガの世界を現実が超えてしまっているような状態ですが、かつてマンガのような活躍をした選手がもう1人記憶に残っています。「平成の怪物」と呼ばれた松坂大輔選手です。
その松坂大輔選手が、現役を引退すると報じられました。
松坂選手も大谷選手同様に抜きんでた結果だけではなく、ドラマチックな勝負強さがありました。記録だけではなく記憶に残るスター性を兼ね備えていたと思います。ネットで調べてみると、高校時代から20代にかけての、実績に改めて驚きました。
例えば、1998年の選抜高校野球大会では、準々決勝でPL学園高校に延長17回250球を投げ、完投勝利。そして、その翌日も1イニングを投げて、さらにその翌日は当時としては59年ぶり史上2人目となる決勝戦でのノーヒットノーランを達成。常識では考えられない勝負強さです。
プロ野球入団後、1999年の西武ライオンズ新人時代には千葉ロッテマリーンズ戦で黒木知宏投手と投げ合い惜敗し、試合後に「リベンジします」と宣言。次のロッテ戦で再び黒木投手と投げ合いプロ初完封勝利。
翌月のオリックス・ブルーウェーブ戦ではイチローを3打席連続三振に抑え、「プロでやれる自信から確信に変わりました」という名言を残しています。
オールスターでは新人賞を受賞し、当時の史上最年少で月間MVPを受賞。この年は16勝で最多勝、最高勝率、ゴールデングラブ賞、ベストナイン、新人王とタイトルを総なめにしています。
その後もWBCでの勝利への貢献など、2010年までの活躍は輝かしいものでした。
しかし、それ以降はケガと故障に悩まされ、不本意なままに選手生活を終えることになってしまったのは、本人が一番残念に思っているはずです。
「衝撃の10代、栄光の20代、苦悩の30代」と言われる松阪選手の現役の野球人生は終わってしまいましたが、平成の怪物としてこれからも語り継がれるレジェンドです。
引退を発表したのに本人の所在がわからず、体調面、精神面でも決して万全とは言えない状況と伝えられており、何だか心配です。
編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2021年7月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。