韓国メディアとの懇談中に、日韓関係をめぐり文在寅大統領が一人だけで神経戦を行っているという趣旨で「マスターベーションをしている」と不適切な性的表現をした相馬弘尚・駐韓国総括公使を、政府は近く異動、事実上の更迭をする意向です。
もともとオリンピック開催に合わせて首脳会談を実現させるため、日韓外交当局が調整を行っていました。その中で起きた今回の事件でした。
その表現に対しては、非難が出ています。
今度は韓国のTVのインタビューで、文大統領の対日政策は「マスターベーション(自慰)」だとした駐韓公使を更迭方針との事です。文大統領の対日政策が不適切なのはさておいて、外交官が公式の場でこの様な言葉を使えば、当然問題になるのが分らない事が、理解できませんhttps://t.co/9XG5Zss5CV
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) July 18, 2021
菅首相のグリップがあらゆる方面で効いていないと指摘する意見もあります。
ここでも二階幹事長に逆らえない姿を露呈の菅首相。二階氏が文在寅大統領の来日を要請し、菅氏は迎賓館で会談する。在韓国大使館の相馬弘尚総括公使を文氏の対日姿勢の不適切表現で更迭も。日本はいつから韓国の軍門に下ったのか。大喜びの韓国メディア。“軸”なき国家の領袖。 https://t.co/8G2EBLDF5p
— 門田隆将 (@KadotaRyusho) July 19, 2021
日韓関係の行き詰まりを象徴しているという声もあります。
在韓の相馬弘尚総括公使が、文在寅はマスターベーションに耽るのをやめろと言い放ち、韓国政府が厳重抗議、再発防止を求めてきたという。不適切な発言だが、日韓外交にはもうこんな言葉しか残っていないという意味で象徴的なエピソードではある。 https://t.co/TxJrtGkkLh
— 島田洋一(Shimada Yoichi) (@ProfShimada) July 17, 2021
公使は韓国政府からしばしば呼び出し受けており、大使とも板挟みで、いろいろストレスがたまっていたのでしょうか。
【五輪HPの竹島掲載で抗議】東京オリ・パラ組織委ホームページの地図に島根県の竹島が表示されていることに、韓国外交部の李相烈アジア太平洋局長が日本の相馬弘尚・駐韓総括公使を呼び出し、削除を求めたことに、加藤勝信官房長官「韓国側の抗議は一切、受入れられないと反論した」 pic.twitter.com/sWrjGM0bsW
— Mi2 (@mi2_yes) June 2, 2021
記者目線では、オフレコの取り扱いに関してこんなコメントも。
今回の相馬公使の件は、記者としては「記事化か否か」の判断基準に興味がある。外交官との会合は基本オフレコ。そこで強い発言に出会う場合、有力な判断材料と見るか、公開して後ろからバッサリ斬るか。記者倫理(習慣?)の逸脱を決断する発言の水位はどこか、そもそも公開すべきでないのか、など。 pic.twitter.com/dvwJ3K1oiP
— 徐台教(ソ・テギョ, 서태교) (@DaegyoSeo) July 17, 2021
今回の公使発言の問題発覚後、韓国大統領府は「首脳会談で成果を出すには依然として不十分だ」などとして、文在寅大統領の訪日を見送ると発表しました。
北朝鮮核ミサイル問題や、拡大路線をひた走る中国への対応など、東アジアの平和・安定のために韓国と険悪な関係にあり続けるのは、安全保障の観点からもマイナスであることは自明です。
混迷を極め、解決の糸口がみえない日韓関係。韓国との関係改善の糸口は、来年行われる韓国大統領選挙を待たなければならないのでしょうか?