共産党を批判したら「サンシタ・チンピラ」扱い!それでも共産党=全体主義と評して差し支えない理由
こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
先般から物議を醸している国民民主党・玉木代表による「全体主義=共産党」発言について、「その通りではないか」と議論に参加したところ、大変なことになりました(苦笑)。
横から失礼します。少なくとも共産党のその綱領には「生産手段の社会化」が大きく掲げられており、経済統制を著しく強める志向が確実なことから、共産党を「全体主義」の一つと見なすことになんら不自然な点はないかと存じます。https://t.co/C5alsnR7ex https://t.co/8EaA7Lr0VB pic.twitter.com/hOLYqwBQGi
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) July 17, 2021
基本的に寄せられた反論の大半は同様のものでして(テンプレがある?)、
「ソ連のようにはならないとその綱領にも書いてあるではないか!だから我々は全体主義ではない!」
「共産主義が全体主義になると決まっているわけではない。全体主義にならない共産主義もありえて、日本共産党はそれを目指しているのだ」
といった内容です。
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これに対する私の再反論は「だから、全体主義に陥らない生産手段の社会ってどうやってやるんですか?」に尽きます。
まず前者の「綱領でソ連のようなやり方を否定すると書いてある。だから大丈夫」論ですが、そんな精神論は支持者・信者以外に対して響くはずがありません。
ソ連が間違いを起こせば「あれは俺達の共産主義と違う」。中国が間違いを起こせば「それも俺達の共産主義と違う」。日本で「共産党」の看板を掲げて間違いを起こす者が現れれば「これも俺達とは違う」。そうやって身内の間違いを分化し続けてきたのが、共産主義を掲げる方々でしょう?
— 木曽崇@国際カジノ研究所:「飯テロ」注意報発令中 (@takashikiso) July 19, 2021
「生産手段の社会化」って どういう意味?(しんぶん赤旗)
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-04-08/2006040812_01faq_0.html
しんぶん赤旗上における公式なアナウンスメントでも、
「人類史の新しい未来をひらく歩みですから、青写真はありません。国民が英知をもって挑戦する創造的な開拓の過程となるでしょう。」
「どのようにして、計画性と市場経済とを結びつけるのかなどは、知恵の出しどころである」
などと記載されており、現時点でノーアイデアであることを自ら認めています。
これまでことごとく全体主義に陥って失敗してきたやり方(生産手段の社会化)だけど、今度は失敗しません!ただ、具体策は何もありません!
で、誰が信じられます??
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) July 19, 2021
このように一部の支持者が胸を張る
「搾取されている現状・行き過ぎた資本主義を改めるだけだ」
という主張や政策は、どれも一歩間違えば統制経済・全体主義につながりかねないものばかりであり、党公式の見解がよくわからない以上、「全体主義」という評価を是正することはできません。
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なお、一連の議論の中で、早稲田大学で教鞭をとる政治学者の方にいきなり「サンシタ・チンピラ」と罵られる事態が発生しました。
マルクスが株式会社を生産手段の社会化の一歩手前と言ってたなんてご存知ないだろうねえ。株主総会は統制経済だとか言い出されたらお手上げだけど。難しい話するときは得意なことに限ったほうがいいです。 https://t.co/WstTyjR2NJ
— 小原隆治 (@koharatakaharu) July 18, 2021
これに対しては、さすがに以下のように一言、Twitterと動画で申し上げておきます。
私の母校で教鞭を取られているようですが、自分と考えの異なる相手を藪から棒にサンシタ・チンピラ扱いする方はリスペクトできませんし、在学が被ってても講義は受けなかったでしょうねえ。某憲法学者もそうでしたが、いくら専門家でも自分の知を絶対と思い込む方は苦手です。自戒も込めて。 https://t.co/fTnH7Vfmmm
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) July 19, 2021
共産党が政権を取った社会で、政権批判をするとどんな扱いをされてしまうのか。この一事から考えてもゾッとしますね。
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「全体主義に陥らない共産主義も(理論的に)ありえる」
という主張を全否定するものではありません。
しかしここまで述べてきたように、過去すべての共産党政権が独裁や全体主義に陥ってきた事実と、それらの政権と同様の「生産手段の社会化」を今なお日本共産党が掲げていることに鑑みれば、
今の日本共産党とその支持者の主張は極めて説得力に欠き、「全体主義」と論評することがまったく適切と考えるものです。
丁寧にありがとうございます。もちろん対話や議論を否定するものではありません。大門先生の質疑には、参議院財政金融委でいつも勉強させてもらっています。今後ともよろしくお願い申し上げます。 https://t.co/zlPRlOZwQN
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) July 18, 2021
あくまで是々非々の姿勢で、対話と議論を重ねてまいりたいと存じます。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年7月20日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。