立憲民主党の蓮舫参院議員が7月25日、ツイッターに連続投稿し、東京五輪のスケートボード男子ストリートで金メダルを獲得した堀米雄斗氏を「堀米雄斗選手、素晴らしいです!ワクワクしました!」と祝福した。この投稿に対しては、様々な批判が寄せられた。
例えば、作家の百田尚樹氏はツイッターで「言うことが矛盾してる!コロナ禍の中での選手の努力に敬意を表しているなら、彼らのパフォーマンスを活かせるオリンピックを開催してあげたいと思うはずだろう。彼らの活躍の場を潰すために必死になって頑張ってきたのは、あんただよ!」と怒っているし、ジャーナリストの有本香氏も同じくツイッターで「五輪中止しろと言ったの誰? いいかげんなことばかり言ってるんじゃないよ。」と憤る。
ネット上の様々な批判に対し、蓮舫氏は「五輪で健闘された選手へのTweetに『反対してたのに』と言う反応がありますが、選手への応援と政府の危機管理体制への姿勢は別です」「感染拡大の最中、今でもこの東京五輪強行の政府と東京都、組織委員会、IOCの判断には反対です。菅総理には国民の命と暮らしを守るリスク管理ができていません」「一年も延期された期間にパフォーマンスを維持するために努力してきた選手、関係者の活躍には心から敬意を表します。反対なら応援するな、ではありません」と反応した。
百田氏は「情けない言い訳こくなよ。それが本心なら、開催前に、そのことを言えよって話」と再反論した。
しかし、蓮舫氏は開催前から政府のコロナの危機管理体制の不備を質してきた。開催後に言い出した訳ではない。また、徒らに中止を主張してきた訳でもない。
「最低限、無観客試合。感染拡大防止のためには延期、中止です」と述べてもいるのだ。蓮舫氏の真意は分からないにしても、これまでの発言を見る限りは、同氏が五輪開催に疑義を呈してきたのは、五輪選手の活躍を奪いたいという邪な気持ちではないと感じる。
私は、蓮舫氏にはこれまで苦言を呈する事が多かったが、今回の件に関しては、同情している。五輪開催に反対していた人は、五輪を観てはいけない、選手を応援してはいけないという声があるが、それは余りにも狭量ではなかろうか。
多様性や調和を標榜する五輪精神にも反するように思うのだ。反対する人々も選手の事を考え、断腸の想いで反対してきた人もいるだろう。また、選手の中にもコロナ禍の今、五輪を開催する事への疑念を持っている人もいるはずだ。