都民ファ国政進出で、小池新党の衝撃再び:国政選挙を勝ち抜けるかは疑問

10月1日、地域政党「都民ファーストの会」が国政に進出するとのことで、政治界隈では大きな衝撃が広がっています。

というのも、都民ファーストの会の特別顧問は小池百合子東京都知事であり、つまり、小池知事が国政に殴り込みをかける狼煙ではないかという憶測が広がっているためです。

時事ドットコム

私の第一声は「やっぱりか・・・」でしたが、当の小池知事は、「関与していない。」との答えで、煙に巻いています。記者会見の表情は明らかにむっとしていたので、本当に聞かれたくないのだなとは思いましたが、とはいえ、やっぱり出るよね」という意見と「今回は本当にノータッチ」という意見が出ています。

インスタグラムのライブ配信する小池百合子都知事 都民ファーストHPより

前者の場合は、小池知事が都民ファーストの会を利用して、世論を探っているのでは?という考えがもとにあり、後者の場合は、都民ファーストの会内部の勢いを止めることができなかったのでは?という考えがもとにあります。

いずれにせよ、小池知事なくして国政選挙を勝ち抜くことができるかといえば疑問が残るところです。

また、都議会の動きをみると、無免許運転で逮捕され、議会の欠席が続いている木下ふみこ都議を念頭に、議員報酬の削減を規定する条例案が都民ファーストの会と立憲民主党との共同提案で提出されることになるそうで、これまた不可解な動きです。

これまで、都民ファと立憲民主が共同提案する条例案はありませんでしたし、聞くところによると、他会派に対しては説明にもまわってきていないそうです。そうなると、共同提案すること自体が意味を持っていると捉えるべきで、都民ファ内では立憲民主に近い議員も多く、国政選挙でぶつかりたくないと思っている議員がいることもうかがい知れます。

※そもそも都民ファーストの会は木下都議を公認したわけですから、議員報酬条例ではなく辞職するよう説得すべき立場にあると思いますが。。。

では、誰が候補者になるのか、という点については、現職都議の中からも複数名が立候補するとの噂です。

そうなると、3か月前に当選した都議の職をすて、国政に向かうということになりますが、その場合、当選から3か月以内(10/3まで)の辞職であれば、次点繰り上げとなりますが、それ以降であれば、欠員となります。

※もし小池知事が衆院選に立候補となれば、知事選と同時に都議補選も行われることになります。

そもそも、都議会のような地方政治と衆議院のような国政では、その役割も権限も取り扱う政策分野も全く異なります。市議、都議、国会議員あるいは首長は、企業のキャリアアップのようなものではありません。

政治家個人として、あるいは政党として、どのような大義をもって選挙に臨むのか、つまり、何を変えたくて、どのような手段を用いるのか、をしっかりと見定める必要があります。

四年前、都民ファの一員として、希望の党設立に反対の声をあげなかったことをずっと後悔していました。東京から政治を変える、それは、地方議会から政治を変えるということではないのか。都議会において、都政でできることを横において、国政批判に終始する旧友の姿を見るたびに、悔しさがこみ上げてくるものでした。

離党した身だからこそ、こだわってしまう私がいます。なぜ国政進出するのか。誰が立候補するのか。そこに大義と共感はあるのか。

今日の記者会見をしっかりと見届けたいと思います。