「萌え絵」をめぐる男女共同参画センター「表現ガイドライン」の大問題

音喜多 駿

アイキャッチャーそのものを否定?!男女共同参画センターによる「表現ガイドライン」をめぐる問題点について

こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

先月末、ネット上で大阪府の男女共同参画センターが策定した「表現ガイドライン」に問題が散見されることが指摘され、その偏ったから内容からいわゆる「炎上」状態となりました。

具体的に問題が指摘されたページはこちら↓

「男女共同参画社会の実現をめざす表現ガイドライン」より抜粋、赤線筆者

この6ページ目の内容は特定の表現・創作を排除し、表現の自由を侵害しかねないものです。

「萌え絵」という定義が不明確・不正確な言葉で特定のイラスト・表現を貶めかねない文章が記載されており、また例示され「バツ」がつけられているイラストも、その駄目な理由が必ずしも明確ではありません。

また、「人格を持った多用な姿で描く」という指導内容についても、意味することが曖昧であり、極めて困難であるとの指摘がプロの表現者からもなされている。

本ページのガイドライン内容を突き詰めて考えると、アイキャッチャーを使用すること自体が困難にもなりかねません

幸いにも大阪府は、維新の仲間たちがたくさんいる自治体です。

予算案や報告事項ではないため議会にも報告されず、行政主導で策定されていたこともわかりました(府知事への報告・チェックもなし)。

横山幹事長を始めとする大阪維新の会府議団に連絡したところ、問題意識を素早く理解し、すぐに担当部局との折衝に動いてくれることに。

※ツイート内では「1日」となっている担当部局と維新府議団の意見交換は、9月30日の誤りでした。訂正いたします。

こちらも「表現の自由」を巡る問題に詳しい弁護士でもある松本ときひろ区議と論点を整理し、

A案:当該ページ自体を削除する
B案:そのアイキャッチャーを採用した「理由を説明」する責任に重きを置く内容に変更

などの改善を提案するメモを託して、意見交換をしていただきました。

結果、まだどのような修正がなされるかは未確定ですが、前向きな改善がなされる方向性で検討をしていただいています。

他の自治体でも、内容に問題を抱える同様のガイドラインが策定されているケースがあるようです。

素早く対応された維新府議団と、問題点をご理解下さり修正を検討されている大阪府担当部局の方々に心より感謝をするとともに、この改善が全国のモデルケースとなることを期待したいと思います。

※今回の改善提案をした資料はこちらからPDFでも閲覧できます
https://drive.google.com/file/d/1vT_KBijgvESxb_G-rLVGSNcDgqL3j4Ng/view?usp=sharing

残念ながら本件は、山田太郎参議院議員の調査によって「削除」されていたはずの内閣府の手引が有効であることが判明しました。松本区議が危惧していたことが的中ですね…。

自治体が作成している「表現ガイドライン」は、このそもそも問題をはらんでいる内閣府の手引を参考にしている可能性が高く、この根本から見直し・改善が必要です。

表現や創作を萎縮させかねない不適切な行政指導・ガイドラインについては改善を求め、超党派の議員で協力して対応していきたいと存じます。

また動きがあればご報告いたします。

それでは、また明日。


編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2021年10月2日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。