デジタル副大臣兼内閣府副大臣を拝命しました。
6日皇居宮殿で行われた認証式で、岸田総理から官記が交付され、天皇陛下からもお言葉をいただき、皇居の重厚感とありがたさと使命感で言いようのない厳粛な気持ちになりました。
9月に創設されたばかりのデジタル庁の注目が高いので、デジタル副大臣の役割に注目をいただいていますが、私としては、内閣府副大臣として行政改革と規制改革をデジタル副大臣と同時に担当できるということに、非常に意義があると思っています。
3年前、党の行政改革推進本部の事務局長を務めていたときに、規制改革と行政改革は同じ大臣のもとでやるべきだと提言をまとめました。古いルールや慣習がイノベーションや前向きな選択を阻んでいること、能力のある官僚がアナログな働き方と人事制度で能力を発揮できずにいること、これらは両輪で解決していかなければ、どちらも一歩を踏み出せません。
また、わかっていながら進まなかった行政のデジタル化の遅れについては、コロナ禍で世論の後押しがあり、デジタル庁が一気に立ち上がりました。
今が本当に最後のチャンスなのです。
デジタル庁が動き、行政のデジタル化を進めながら、規制改革で社会制度全般を変え、行政改革で行政組織を変革していくことができれば、この国は必ず、加速的に前に進むことができます。
当選以来、「テクノロジーの社会実装で、フェアで多様な社会を実現する」と政治信条を掲げて、規制改革に取り組んできました。テクノロジー、とりわけ、デジタル技術は、意欲と能力があれば、誰もが社会参画しやすくなります。デジタルで、努力も不正も可視化されるので、社会がフェアになり、一人一人の選択肢が広がります。デジタル庁担当として、デジタルを有効な手段として使いながら、社会制度や行政組織を変革するのは、やりがいがあり、まさに私が政治家になった理由でもあります。
初当選直後から地方自治体の行政システムの標準化を提言し、総務政務官時代は、NHK改革や衛星の新規参入を促す放送改革、携帯料金値下げをもたらした電波通信改革、党行政改革推進本部やデジタル社会推進本部では、官僚の働き方改革やデジタル規制改革の提言を取りまとめるなど、一貫して時代に合わせた制度づくりに注力してきました。
今回、これまで取り組んできた、社会制度と行政組織の改革について政府側で携わる機会をいただいたことに、大変感謝しており、全力で取り組む所存です。
今月から始動した岸田内閣も、「デジタル田園都市国家構想」を掲げました。デジタルインフラを日本隅々まで整え、移住や2拠点居住を促進するとともに、地方の大学を拠点としてスタートアップを生み出せる環境を作っていきます。魅力的な雇用を創出し、どこに住んでいても都市の利便性を感じ、豊かに生活できる国にすることで、東京一極集中を大転換するーーーこれは日本の社会構造のDXなのです。
そのためにも、デジタル庁が先陣を切って、魅力的な組織を作ります。
デジタル庁の看板は出来上がりましたが、これから本来目指すべきデジタル庁を作り上げていくというのが実態です。牧島大臣のリーダーシップのもと、組織作りに明るい石倉デジタル監を中心にチームで取り組んでいきます。
そして、デジタル庁の当面の任務は、国民や企業・団体に対して行政サービスを提供する自治体や各省庁のデジタルインフラを整えることです。より良い行政サービスを国民に提供できるよう、デジタルを徹底活用し、行政組織を近代的な組織に生まれ変わらせます。
なお、1月から約半年間務めたワクチン担当の内閣府大臣補佐官を、10月4日に離任したとともに、この度の副大臣就任にあたり、デジタル社会推進本部事務総長など、全ての党職を離れます。
緊急事態宣言は解除されましたが、経済社会活動においては引き続き全国で厳しい日が続きます。1日も早く、コロナと共存しながら経済社会活動を動かしていける状況をつくれるよう、全力で取り組んでまいります。
編集部より:この記事は、衆議院議員、小林史明氏(広島7区、自由民主党)のオフィシャルブログ 2021年10月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は小林史明オフィシャルブログをご覧ください。